2014-01-01から1年間の記事一覧
青木真一 。 享年六十三歳 。 唐突に彼の死を asahi.com で知ったことに そもそも大いにめげた 朝日新聞の訃報欄なんて まったく「村八分」に 似合わない FUCK FUCK FUCKIN' !!!! 去年は 富士夫ちゃんが 今度は青木クン (生前の呼び方で) 2000年に…
理趣と命数的な宿縁あって そういいたくなるような 単純にして複雑な経緯で ラウシェンバーグの石版画『MARK』を手に入れた タチアナ・グロスマン率いる 20世紀後半アメリカ美術界をリードした伝説の版画工房 ULAE / Universal Limited Art Editions に置かれ…
これは凝縮する「過飽和蒸気」と拡大膨脹する「壊死」のものがたり 残酷で 憂鬱な しかも どこにも救いのない ものがたり 優美なところの微塵もない いうならば 「脱『希望』社会」とでもいうべき つまり この国の社会全体 これから おそらく三〇年に渉って …
父である柳楢悦が「ヤナギナラヨシ」であるように 柳宗悦は やなぎむねよし が 本来の読み方 しかし 欧文の著作では 自ら SOETSU YANAGI と綴っていることから 「ムネヨシ」を 戸籍上の名前 いわば幼名と捉え 佛教哲学者 民藝思想家 美學者としては 本阿弥光…
寝台で眼をあけると 夜中でも明け方でも 小さなLEDに照らされ 右側に ローテーブルに載った 本が見える ぼんやりと浮かんだ書影 そこにあるだけで悦楽的に精神を安定させる閑寂な「物象」 暮れなずむ あるいは払暁の丘陵を斜めうえから瞰るような 静穏で幽か…
一〇月二七日の日経Webに 『平成のゼロ戦、照準は「対中防衛」』 として 三菱重工業が造る〈ポストF35A 〉らしい国産ステルス戦闘機「心神」の記事が まるでひと昔前のプロレス新聞のように 大袈裟に 嘘くさく 載っていた 。。。 その 少し前 一〇月二一日付…
こころ奪う 見事な円錐螺旋の花蕾 活きたフラクタル構造に魅せられて 眼に鮮やかなロマネスコを購う 。。。 花束より廉価で 大輪にもない 視覚と脳に深い悦びを与えてくれる集合体 蔬菜 ブロッコロ・ロマネスコ いつもと同じ 少し古いデンマーク製 Kronjyden/…
鈴木正さんの『戦後思想史の探究 思想家論集』から 引用します 「丸山真男論」の 一節より 《 丸山真男は中江兆民と似て「冷々然」と醒めていながら、現実の動向に対して原理に根ざした真剣な態度決定 を情熱的に表明した人物であり、それを巧みな逆説をまじ…
洗脳装置としての新聞は読まず マインドコントローラーのTVも もちろん見ない 日々 。 鈴木正『戦後思想史の探究 思想家論集』 敗戦後/占領下に生まれた者として さまざまな思想家の生き方に感銘を受けつつ あらためて姿勢を正すつもりで読んだ 。。。 鈴木 …
明治維新と称する 無法不法きわまる暴力と陰謀による権力の強奪・略取 やがて 狡猾かつ巧妙きわまる 国家的謀略「田布施」は暴かれるだろう その日 一五〇年に渉る 巨大詐欺構造 が暴かれる 。 宮内庁とNHK が「田布施部落にはじまる国家略取」システムを認…
「ブリックラディ・フラッシュ・ギークッ!」 フム 。 突発性熱病の名前としては 響きもリズムも悪くない / 笑。 八月下旬から 九月下旬まで たっぷりひと月 アイラモルト蒐集に没頭していた アイラと云っても ブリックラディ(あるいはブルイックラディ)に限…
鈴木正 『戦後思想史の探究 思想家論集』読み始める 巻頭に置かれた[ 論考編 「個のなかの普遍者一一中江丑吉論」] 最初の数行で ギュッと「ガイスト」を掴まれ 震える思い 《 机上にある二冊の本 一一 『狩野亮吉遺文集』と『中江丑吉書簡集』は、私の精神…
アンジェラ・デイヴィス『監獄ビジネス/グローバリズムと産獄複合体』上杉忍 訳 図書館に返却する。 いまだに国家が好きだったり 国を信じて権力に依存するひとたちの中には 警察や検察 裁判および刑務所が「正義の味方」だと 考えている人がいる それらの …
まず「アメリカの産業空洞化」と題されたこの記事を 読んで欲しい 深刻すぎて 笑いそうだ 。。。 《 アメリカの経済マスコミの報道からは決して知ることはできないが、現在、アメリカ人が直面している悲惨な就職見通しは、30年前のインドのそれに匹敵する。…
松原知生『物数奇考:骨董と葛藤』才能ある若い勉強家の著作 久しぶりに読んだ 骨董関係書として かなり面白く読みおえ アンジェラ・デイヴィス 上杉忍訳『監獄ビジネス・グローバリズムと産獄複合体』 「黒豹党」的気合いを入れて 読み始める 書かれるべく…
連日の摂氏三十五度超を体験しつつ これからの ニッポン人とニッポンの「在るべき姿/あり得べき様」を幻視するため 「揚力」として あるいは 想像力の翼を組む重要な工具として 松尾尊兊『大正デモクラシー期の政治と社会』読み続けている 大著通読も五九五…
朝の玉露を載せ まさに翠綠したたる 冷涼で爽やかな里芋 若葉 その寂びて健康な風情を 苫屋の玄関脇に引用したいと 涼しい一刻 庭隅から簡素な鉢に植え替える 一仕事おえて軍手と麦わら帽子を脱ぎ 気分は 閑居する老田夫子 あるいは古い中国の隠棲詩人 と 「…
《 終生「死」だけを主題にしたストイックな「錬金術師」ON KAWARA への輓歌 》 一昨日 午前のこと 自転車に乗っていて ある学校の横の路で 白と黒 斑の鴉をみた おまけに 重い跛を引いていた ぼくは これまで短かからぬ時間を生きてきて 半世紀前の映画『黄…
晶文社から『ベンヤミン著作集』が出始めたのは 一九六九年のこと 小野二郎 中村勝哉 津野海太郎 平野甲賀 、、、彼らは皆 若く働き盛りで 小さな晶文社そのものが 瑞々しい「時代の精神/街の気分」を発散していた 権威主義が透ける岩波書店からも『パサージ…
「日本國米利堅合衆國和親條約」 《 第一條 日本と合衆國とは其人民永世不朽の和親を取結ひ場所人柄の差別無之事 》 嘉永七年三月三日 1854年3月31日 わたしたちは ほとんどのことを誤解したまま 生きている たとえば 日本国メリケン合衆国和親条約以来 一六…
河井寛次郎 畢生の箴言 《 物 買って来る 自分 買って来る 》 あるいは 『美味礼賛』全体に 通奏低音として流れる サヴァランの警句 《 どんなものを食べているか言ってみたまえ。 君がどんな人間であるかを言いあててみせよう。》 ふたつと同じように いや …
梅雨の直前 月曜書房の「ウラゲツ☆ブログ」で教えられた 土曜社 マヤコフスキー叢書 第一回配本『ズボンをはいた雲』MARUZENにて購入 序文と訳者メモを除けば 60頁ほどの 見事に薄い小冊子 一読 仰天 大いに気に入る 再読 親友になる。 今年121歳になる青…
2002年に Ferrari S.p.A 公式図書として モデナで出版されてから 十二年がたち 稀覯書になっている 『ALL FERRARI ENGINES』。。 遠くアリゾナ州フェニックスの自動車専門書肆で デッドストック「美本」キャッチとの 嬉しい連絡を 宝塚 Art and Automobile Books …
オハイオ州デイトンの自転車屋 ライト兄弟による初飛行から 111年 。。。 浜松のポンポン屋に始まったHONDA ホンダジェットの量産仕様が まもなく ラインオフするという 。。。 工場には現在 9機が 完成を待っている これは 紛れもない偉業 日本工業史上…
「こちらは、北京放送・中国国際放送局です」 ・ 《 われわれは、毛沢東語録を伝える北京放送を、 ウォーホルの描いた毛沢東の肖像*のようにポップなものとして聴いたのだった。… 》 少年期の習慣を振り返って 後日そう述べたのは 老成した未熟児 いや 滑空…
一九六九年八月 盛夏 大阪城公園「ハンパク(反戦のための万国博)」会場 大天幕の下 ごくごく近くに 京都大学文学部 助教授職を辞したばかりの 高橋和巳が 座っていた かれは その年に発売された 当時もっとも軽いタバコだった「セブンスター(ズ)」 落ち着かな…
背嚢はバックパック で 雑嚢とは 頭陀袋や合切袋 あるいは バーキンの たぐい 英国人女優 J・バーキンが お襁褓を 入れやすいようにと 馬具工房だったエルメスが謹製したそうだから バーキンのバッグは 嬰児用の糞掃衣を容れる 馬頭観音ならぬフランス頭陀袋 …
なぜか「縁あって」 そう 言挙げするほかない 玄妙かつしぜんな経緯から つかうあてなど ないまま 志村ふくみさんの帯締めが 陋屋に届き 光を浴びて ナカシマのおおきなテーブルに載っている しかも 二本 それぞれ桐箱に入って 蓋裏には 志村さんの署名と 色…
氷雨もようの如月のこと 。 いつものように 雑誌の棚 『図書新聞』と『週刊 読書人』立ち読みして ざわめきすぎる雑誌群ザッと眺めて 二階に上がり 音楽書 美術書 クルマの本など査察 縦覧 それから 閑かにまどろむ 丸善らしい地階に下がって 建築書 宗教書 …
Robert Frank の新しい写真集『HOUSEHOLD INVENTORY RECORD』が届いた ここ何年か フランクの小さな本を手にするのは 大きな愉しみになっている 造っているのは あのSTEiDL ロバート・フランク写真集の 繊細で工芸的な愛らしさに 惹かれるようになったのは 確…