「壊疽化する社会」 占領期に生まれた一八〇〇万人が 老人になった 。。。。

これは凝縮する「過飽和蒸気」と拡大膨脹する「壊死」のものがたり

       残酷で 憂鬱な 

              しかも どこにも救いのない 

          ものがたり 

       優美なところの微塵もない

  いうならば 「脱『希望』社会」とでもいうべき

            つまり 

  この国の社会全体             これから おそらく三〇年に渉って

                    

            近未来そのものを 

                      蝕みながら 覆い続けるだろう  

                                巨大な「壊疽」への評釈箋註だ 。。。

 ☆ ここでいう占領期とは ☆

      敗戦の年 1945年から 占領が解除された年 1952年まで

 つまり一九四五年一月一日に生まれた者から 一九五二年十二月三十一日までに生まれた者を指す

         具体的には

   吉永小百合 池澤夏樹 宮谷一彦から 細野春臣 村上春樹を含み 忌野清志郎 坂本龍一 ジョニー大倉 etc.

      (外国で言えば ボブ=マーリー ニール・ヤングから スティーヴン・セガールまで)        

 帝国書院 (何という社名!) の「日本の出生数の変化」によれば

  昭和20年 1945    1,902   単位千人

    21  1946    1,576

    22   1947    2,623

    23   1948    2,702

    24   1949    2,694

    25   1950     2,417

    26   1951    2,239

    27   1952    2,071

                  八年間で およそ1820万人以上が生まれている

   「占領期」に産まれて アメリカの影響を濃厚に受けて成長した1800万人が 

           永山則夫トップランナーとして  

        日大東大全共闘 新左翼諸党派 全国全共闘 フーテン ヒッピーとともに

     輝かしい菜っ葉服姿の 動労こと国鉄動力車労働組合を先頭に 

  国労 全逓 全電通 全専売 日教組 電機労連 総評全国一般の あらゆる戦闘的な労働者を含んで

      服従を嫌い 帰順を厭う『まつろわぬ民』として恐るべき巨大集団になる可能性は 

               充分すぎるほどあった

       その政府権力にとって唾棄すべき大集団を 三分割して 弱体化を図った策謀

              猛烈に悪質なプロパガンダこそ

  一九七六年当時 現職の通産官僚 池口小太郎の手によって書かれた

      堺屋太一名義の 国策的プロパガンダ小説『団塊の世代』であった

        歴史的に整合性をもつ 一九四五年から一九五二年の占領期を

            なんの必然性も合理性もないまま

               八年間を三分割し

   財閥官僚自民党 国家権力としては隠蔽したい忌むべき「占領」児童群を 分断・分裂化させるべく

      「団塊の世代」という小賢しく 悪質な分断イデオロギーを用い 

        通産省電通講談社 官民一体のキャンペーンだった

        残念なことに この悪質な「官製プロパガンダ」は大成功した

   「団塊の世代」という 支配者側にとって好都合な分割概念 分断語は 

         新語に弱い愚かな民草の人口にも膾炙し

           

          恣意的で 不正確な定義が

         あたかも新たな正しい概念のように捉えられ

            情けないほど 定着した 

       まるで 学術的なターム「歴史用語」であるかのように、、、

      世代・ジェネレーション が たった三年間であって堪るか!!!

   結局 

   この愚かな列島に住む人々は 年代的だけでなく 地域的職業的にも 学歴的にも 細分化され 

          あらゆる手段 あらゆる方法で分割支配を受けている

            それこそが 権力者側の思うままに

                 ☆

              高度減衰社会     

  これは 高度経済成長期の裏側 リヴァースする経済成長モード 

         極端な経済縮小 経済の減衰としておこる社会現象だ  

   1800万人の子どもたちの誕生とともに 巨大なマーケットが誕生した

 彼らの成長に従って 哺乳瓶から 鉛筆 万年筆 時計 整髪料 あらゆる企業が急速に売り上げを伸ばした

   制服やスポーツウエアを含む衣服 お菓子飲料食料品酒煙草 教科書雑誌単行本 自転車オートバイ自動車

       高度経済成長とは 文字通り一八〇〇万人が「顧客」として成長することを意味した

   つまり

        日本の企業は一八〇〇万人の赤ん坊 二〇〇〇万人の子ども 二五〇〇万人の若者と 

                 一緒に成長したのだ

       資生堂 カネボウ VAN JUN サントリー ホンダ スズキ ソニーー 

             家電企業とレコード産業

  小学館講談社集英社平凡出版岩波書店平凡社新潮社筑摩書房角川書店みすず書房晶文社理論者三一書房早川書房

            幼稚園保育園から 自動車教習所 

              ありとあらゆる教育機関 

  

         高度経済成長とは 文字通り一八〇〇万人の成長を意味した

      無条件降伏による敗戦から半世紀以上 高度資本主義経済を支えてきた

          その巨大なマーケットが消滅しつつある 

    家電や化粧品 自動車オートバイ産業など現地生産または輸出企業は生き残るだろうが

  教育 出版産業 個人商店 零細企業など ドメスティックな産業は 壊滅的な状態になるだろう

       日本社会は 壊死し始めている やがて 社会のあらゆる部分での

              壊疽が始まるだろう

       急速な減衰による壊疽現象 壊疽による衰弱と敗退 衰微没落凋落枯渇落魄

  老生の見るところ 一〇代はもちろん 二〇 三〇代も 四〇 五〇代でも 

     その恐ろしさを 実感しているものは ごくごくわずかである

       当の六〇代ですら ほんの一部の醒めた者しか 理解していない

   断言するが

        この過飽和蒸気の凝縮現象は 誰にも止められない

     トマ・ピケティの『21世紀の資本』* を読もうが どうしようが

                  止められない

      共産主義者にも ファシストにも 誰にも止めようのない現象

               残酷で憂鬱 救いのない 

               というのは その意味だ

                「世間虚仮唯仏是真」

           諸君 滅亡のジェットコースターを愉しもうではないか 。。。。。

             

* この大部な著作21世紀の資本』について翻訳者の山形浩生サンが「経済のトリセツ」でこう書いている

 《 なんかみんな天地鳴動大地震撼の革命的な本だと思ってすっごい期待しているようだけれど、本書に書かれていることはとても簡単だ。各国で、富の格差は拡大してます、ということ。そしてそれが今後大きく改善しそうにないということで、なぜかというと経済成長より資本の収益率のほうが高いから、資本を持っている人が経済成長以上に金持ちになっていくから。その対策としては、世界的に資本の累進課税をしましょう、ということね。たとえば固定資産税は資産額が大きいほど税率高いようにしようぜ。おしまい。》

      氏の聡明さを認めているぼくは 読む必要がなくなった / 笑。

      それにしても日本は「壊疽化放射能被曝する社会」として

      フランス ドイツを始めとする欧州連合諸国やロシア 中国

      北米よりさらに二重三重に非道いことになるのは冷厳たる事実