2002-12-01から1ヶ月間の記事一覧
大橋鎭子と花森安治 この二人の不思議な出会いによって 類い希な雑誌が始まった。 敗戦間もないこの国で 着る物に事欠く人は多かった。 そして その様な中で 少しでもお洒落な感覚を 活かしたい 復活させたい人たちもいた。 初めは服の型紙集だった。 その資…
「心は淨土に誘はれ乍ら、 身は現世に繋がれてゐる。 私達は此宿命をどう考へたらよいか。 異る三個の道が目前に開けてくる。 現世を斷ち切って淨土に行くか、 淨土を見棄てて現世に走るか。 一つは夢幻に溺れ易く、 一つは煩悩に流されるであらう。 何れも…
装身具には殆ど興味ないけどハンカチと靴下は好きだ。次に帽子と靴。・・・指輪もピアスも関係ない。 かれこれ20年くらい持ち続けている靴下/ソックスがある。まだ原宿駅のすぐ近くにお店があった頃のヨーガンレールで買った。麻と綿の混紡の糸を殆ど手編み…
靴下といえば絹も木綿もウールも化繊も混紡も 普通は足を模した形に[編組 / knit]した物を思い浮かべます。 それに脱いだり穿いたりする上では伸縮性が大事になるので 通常は布切れを靴下に用いることは余りないでしょう。 《例外的な物として日本の足袋が…
拝復、 拙詩幸ひにして大兄の愛読を得、小生の悦びこれにまさるものはありません。御言葉の如く、小生としても大兄を以て唯一の知己と考へるもの、昔「轉身」の頃より、貴詩のエプスリ(ママ)を理解することに於て、詩壇中小生最も大兄に親身の愛を感じ得る…
ヴァレリーを代表する二冊の詩集を中井久夫が譯し一本に纏めた。これはヴァレリーの本であると同時に 中井久夫の傑出した【著作】でもある。 例えば 『魅惑』の《蛇の企み》。このような言葉に僕は深く頷くだろう。 ・ 「空間」は神の間違ひ! 「時間」は神…
STRACK FOR SEVEN-ELEVEN 「フィリップ・スタルクデザイン 機能性と使いごこちを追求した おしゃれなステーショナリー&バスグッズ」 1998年夏の終わり セブン・イレブンは日本限定商品を スタルクと共同開発し 発売した。 フルラインナップで全25商品。 未…
予兆に満ちた 現代[NIPPON]絵本の傑作が 矢川澄子ぶん 宇野亜喜良え 『おみまい』だ。 だあれもいない みちばたの かきねにさいてた あかいバラ でも やっぱり みつかって しまったの ・ おばさんの病気見舞いに行く途中の少女は 庭に植わっていた薔薇一輪を…
スキーやスキーブーツを初めとするスポーツ用品メーカーのSALOMON社が フランスの企業なのかイタリアの会社なのか 僕は好く知らない。 僕が もう数年前に バーゲンで買った軽登山靴が その混乱を起こした原因だ。 箱には Printed in FRANCEと印刷されている…
長年に渡りミラノでインダストリアル・デザイナーとして一流の仕事をされ、 『ドムス』誌や『インテル二』誌にも在籍した デザイン・ジャーナリストの佐藤和子さんのインタヴューに、 間違いなく現代の最も重要なデザイナー エットーレ・ソットサスはこう応…
ここ何年か 冬になると 合衆国ナショナル・スキーチーム御用達というデュオフォルドの‘上下’を服の下に着る。 ・ 若い頃 なんだか意味もなくラクダ(染めてないカシミヤ)の下着・上下揃いに憧れたりしたなんてことを思い出しながら・・・ (高いのでは30000…
服にそれほど興味のないボクでも ここの真っ黒なADVANTAGE PARKAの袖に初めて手を通した時は・・・凄いと思った。 軽さ しなやかさ 機能性 etc. デザインというより 服なのに このジャケットには優れた建築のような「設計思想」があった。 立体裁断などとい…
詩人 ヨネ・野口と云っても多くの人は知らないだろう。 イサム・ノグチの父。 といっても父親としての義務は全く果たさなかった 不実で卑劣な助平親爺である。 この人物のことが 頭を掠めるたびにボクは ある種典型的な日本人の醜い姿 倫理性も論理性も何処…