服にそれほど興味のないボクでも ここの真っ黒なADVANTAGE PARKAの袖に初めて手を通した時は・・・凄いと思った。
軽さ しなやかさ 機能性 etc. デザインというより 服なのに このジャケットには優れた建築のような「設計思想」があった。
立体裁断などというレベルではない 構造 型紙 縫製 素材と部品の選び方が持つ 全体の繊細さ。
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例えば パーカの胸のポケットは縦位置についていて
ジッパーは上に揚げた時に 開く。これがどれ程合理的かは 使ってみないと分からない。
下のポケットの内側は カシミヤのような肌触りを持った黒のフリースだ。手を入れるたびに快感を覚えるほどの質感。
さらに裏側は網の部分も 生地部分も 見事に深い色合いの やや緑を感じさせるグレー。
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安全を託すにたる 繊細で高度な感覚が ムーンストーン社の 製品には流れていた。
(裏側に サンディが検品しましたとのインスペクト・シールが貼ってあった。
inspectorが一枚づつ検査する 今時そんな服があるだろうか)
見事な裁断と縫製技術も 此処の製品を貫いている。
服の出来不出来 高級かどうかは 買ったあとで 裏返してみると本当によく分かる。
手抜きしないで造られたものは 裏側も美しい。
さらには 裁断と縫製後の糸処理に クオリティと品格が懸かっている。
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ムーンストーンのGORE・TEXパーカには糸くずがなかった。
丁度その頃 GIORGIO ARMANI がアウトドア感覚のジャケットを出した。 直営店で見ると 裏側は糸くずだらけだった(笑)。故にボクの分類ではジョルジオ・アルマーニの服は 決して高級ではない。
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ジャケットの中には同社製 黒の袖無しジップフロント・フリースを着る さらにはウインド・ストッパーの裏地のついた帽子をバッグに隠し持って 真っ黒なカシミヤのマフラー(これだけはスコッチ製)を 締めれば 街着としては 防寒防風共に完璧である。
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いま日本で「ムーンストーン」として売られている物は 中国で造られた製品が多い。さらに開発もデザインも ライセンス契約をしているエバニューが行った(らしい)物も多数ある。ライセンス生産された中国製には ボクは全く「関心」ありません(笑)。
↓残念ながらアメリカのオフィシャルサイトが見つからない。既にエヴァニューに吸収されたのかも知れない。