ヨーガンレールの麻のソックス

装身具には殆ど興味ないけどハンカチと靴下は好きだ。次に帽子と靴。・・・指輪もピアスも関係ない。

かれこれ20年くらい持ち続けている靴下/ソックスがある。まだ原宿駅のすぐ近くにお店があった頃のヨーガンレールで買った。麻と綿の混紡の糸を殆ど手編みに近いような感じで編んである。

色は‘生成り’の物と 黒と灰色が編みで‘斑ら’になった物とがあった。

迷わず両方を手にした。

一週間後スペアも複数買った。

変わった形をしたイタリア・ゴールディのパンツや色んな半ズボン / 短パンに合わせて穿いた。

靴は中国の安くてシンプルなカンフーシューズが一番似合った。

金とプラチナのコンビネーションに小さな鈴がついたAnkletを一緒にしたこともあった・・

僕はまだ20代の終わりだった・・・

以来 僕の大事なソックスだ。

暫くぶりに取り出して 眺め 触り 掌の上に載せて 何故あんなに惹かれたのか分かるような気が 初めてした。

やや不規則な編み目が 子どもの頃着ていた母の編んだセーターを 何処か偲ばせる・・

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僕にとって靴下とハンカチはどうやら子ども時代の象徴らしい。

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さらにボンヤリと考えていて気づいたこと。

縄文か弥生時代に編まれた「袋」が発掘され その写真を見て似た‘匂い’を感じた。編む織る染めるとは それ自体が不思議なことだし 深い隠された感覚を思い起こさせもする。

母の記憶よりもっと深い何か・・・

靴下その物も不思議と言えば不思議な存在。フロイト的にも男性性と女性性の両義的な二義性を持つだろうし・・僕にとって靴下と手袋は興味が尽きない・・・ 

いわば[身体的クラインの壷]なのだ(笑)

↓いまのJurgenLehlをおたのしみ下さい。