美術

神の愛に捧げる髑髏 /2007。

お騒がせ男 ダミアン・ハーストの最新作 8601個のダイアモンドを埋めた髑髏。 制作費36億円 売価120億円。 論より証拠 見てください。 こちら と こちらは参考に。

TADANORI YOKOO @ NEW CAR

21世紀も元気な横尾忠則とクルマ。

Robert Rauschenberg

ボブ・ラウシェンバーグには一度だけ会ったことがある。 もう随分前、銀座の西村画廊で いや、会ったというより正確には、信楽で陶板を制作中の彼がデヴィッド・ホックニー展のオープニングに駆けつけたのを見かけた。 ホックニー同様POPでカラフルで活かした…

Claes Oldenburg

O L D E N B U R G と R A U S C H E N B E R G 二人のスペルを空で書けるのは昔からちょっとした自慢だった/笑。 この二人はなんだか「対」のようになって 僕の意識の中に随分ながく暮らしている。 作品としてはラウシェンバーグの方に強く惹かれるのだが、オ…

GroundZero/資本主義ふたつの停止原基。

あれから既に四年が経った・・・ ・ 〈もし垂直に立った高さ417メートルの構築物が417メートルの高さから望むままに変形しながら水平面上に落下し、資本/空間の単位の新しい形を与えたならば。〉 二つの「停止原基」は極度に縮小した資本主義である。 Marcel Duchamp…

美術図書館横断検索/ALC/Art Libraries Consortium

新たに「国立西洋美術館研究資料センター」も加わり四つの美術館が所蔵する図書を縦横に検索できるようになりました。 これからは和洋美術図書14万7千冊 内外の展覧会カタログ16万冊 雑誌8000冊がどこからでも検索できます。 東京国立近代美術館と東京都現代…

永続する一瞬/河原温との邂逅

“I AM STILL ALIVE” “One Million Years” で知られる ON KAWARA/河原温には 公開された写真が殆どない。 ボクはこの不思議な藝術家と 一瞬だけすれ違ったことがある。 ギャルリーワタリが 小さな平屋の建物だった頃 ボクはトライXを詰めた 小型カメラを 何時…

ON KAWARA / Reading One Million Years

倫敦トラファルガー広場での河原温『百万年』の朗読/公開録音風景。 ↓どぞ。

河原温『100万年』の朗読者

☆“100万年(過去編・未来編)”ライブ・レコーディング朗読者を募集中。 倫敦のトラファルガー広場では今年三月に「One Million Years」の公開録音が行われたが、来年1月には横須賀のアキライケダギャラリー/田浦でも行われ、朗読者を11月30日まで募集してい…

Atelier Populaire / 民衆工房/五月革命のパリ

「五月革命」のポスターは美術学校を占拠した若い学生アーチストを中心に作られたが、有名なアーチストたちも多数参加していた。 アトリエ・ポピュレールと呼ばれた無名性を重視した工房では単独の力ではなく、匿名/合作の可能性が追求されていた。 一日あた…

Affiches de mai 1968 / 五月革命のポスター

【反広告】運動の先駆型として五月革命下のパリ、美術学校のアトリエで連日作られ毎日街頭に貼られていったポスターを「地下鉄STOPUB」の参考に ご覧下さい。 ↓あの時代から36年が経った・・・・ ・

呪術する少年たちTINGUERYとYves Klein

永遠の少年とは、自らの深部に老人を棲まわせている者のことだ。或いは幼児を。 澄んだ眼の老人と聡明な瞳の幼児。 嬰児と老人がとてもよく似ていることに気づいたことはないだろうか。 落ち葉の間から実生の芽が伸びる。 総ては巡っていることの証が此処に…

東京都現代美術館 美術図書検索

お薦めはこちら。MOTこと都現代美術館/美術図書室の外部検索はこの秋に始まったばかり。新着資料で最近の美術書出版の動向を知ったり、蔵書の傾向や質を調べても面白い。 Amazon.co.jpの洋書写真集/画集リストや国立近代美術館の蔵書検索を併行して活用する…

東京国立近代美術館  蔵書検索

東京竹橋にある国立近代美術館の“アートライブラリ”は外部からも蔵書検索が出来る。このことはサービスを始めて10ヵ月になる今も意外と知られていない。 しかもここの場合、北の丸公園の工芸館 図書閲覧室と京橋のフィルムセンターの図書室を含めた三館の所…

TADANORI YOKOO / 横尾忠則 俗悪な螺旋としての神聖

「ひとつの修羅 一人のコスモス」として 横尾忠則が創り出してきた“平面上の宇宙《俗悪な神聖》”には 驚くことに彼岸と此岸の区別がない。 彼は反・宇宙と宇宙そのものを戴冠/帯電したアナーキックな《紙》である。 35年以上 彼の仕事を見てきたが そう言う…

Odilon Redon/彩られし虚無の漆黒

この巨匠を“仏蘭西象徴主義”を代表する画家 そういった処で 何も語った事には ならないでしょう。 むしろ 「古代的感情」を持ち乍ら 「中世的霊性」と共に生きた「先駆的知性」 と呼ぶべきでしょう。 何と深い悲しみと敬虔な感覚・・・・・ 漆黒の素描/版画…

MASUO IKEDA / 池田満寿夫 手淫癖を持つ天使

無垢は堕落しやすい。 天使もまた 堕落する。 かつて森茉莉が「わたしの満寿夫 わたしのイノサン」と呼んだほど“無垢・純潔”を上昇志向の内側に隠し持っていた初々しい版画家・・・・池田満寿夫 傑出した才能を持って周囲から大いなる祝福を受け船出した青年…

“391”

1917年から1924年まで バルセロナ、ニューヨーク、チューリッヒ、パリで 19冊が出されたピカビア/Francis Picabia編集の 『国際的‘DADA’雑誌』。 リヒャルト・ヒュルゼンベック編著の『ダダ大全』には こんな [予告]が収録されている。 ・ 近刊 / ダダ運動…

裸足の軍医アンドレ・ブルトンは人類を癒したか。

裸足のブルトンがメキシコに幽閉されていたトロツキーと愉しげに語らう写真(1938年)は、僕を今でも嬉しくさせる。 誰に似たのかブルトンは喧嘩ばかりしている。 離反し非難し除名し抗議する。 だがレフ・トロツキーとは喧嘩できなかった。そんな時間がレフ…

JOSEPH BEUYS / MULTIPLES

没後のボイスを最も際立たせているのは《マルチプル》という“考え方/言葉/思想”だ。 それは通常の版画やブロンズ彫刻のような【複数の作品】が存在するという以上の積極的な意味を持つ。 ヨーゼフ・ボイスにとっては “観念・思念・想念”こそが不可視の作品だ…

JOSEPH BEUYS / MULTIPLES

没後のボイスを最も際立たせているのは《マルチプル》という“考え方/言葉/思想”だ。 彼は複数の生を複雑かつ直裁に生きたし これからも生きるだろう・・。 zeige deine Wunde zeige deine Wunde 『汝の 傷を みせよ』 と書かれた二枚の子供用石板。 二台の病…

Paul Klee/“旅の畫帖”

20世紀の画家の中で 最も画題の付け方が詩的で 巧かったのが パウル・クレーだ。 彼には言葉というものが コンパクトに何を持ち運んでいるか 分かっていた。 だからパウルは 言葉に対して凡庸な感覚の画家なら単に『自画像』とするだろうペンによる素描に 《…

齊白石

齊白石 / Chi Pai-shih = Qi Baishi は 欧米や日本で最も良く知られた 20世紀中国を代表する文人画家でありながら 今でも誤解に満ちた扱いをされるケースがある。日本ではまず名前が間違ってしまう。 齊と齋は全く違う文字なのに 画数が多ければ 丁寧で偉そ…

顔眞卿

世界中がどれほどデジタル化されても 日本が漢字文化の国である限り 読み方だけでも憶えておいて欲しい人名のひとつ。 「がん・しん・けい」と日本では呼びます。 現代の漢字/活字/フォントの基礎を作ったとも云える 西暦8世紀 唐代の官僚にして名筆家。 パ…

Isamu Noguchi / “ 汲めよ一碗の茶 ”

汲めよ 一碗の茶を 呑めよ 一掬の宇宙を また 逢うことも あるだろう 光となって ・ 一瞬の 光閃 即ち 石よ。 朝光伴鳥即興頌歌。 1953年に大下正男の美術出版社から出た『NOGUCHI』という本がある。 序文/瀧口修造 レイアウト/亀倉雄策 写真/土門拳 他。 印…

CONSTANTIN BRANCUSI

小声で呟いてみるといい ブランクーシ と。 いい響きだ。 コンスタンチン・ブランクーシは ボクにとって 彫刻家であると同時に 卓越した写真家であり イサム・野口の師であり マルセル・デュシャンの友であり エリック・サティの数少ない友人のひとりである…

Raoul Dufy/“海と樂隊”

他の人の意見は識らないけれど デュフィとドビュッシーはとても良く似ている。 一言で云えば それは 19世紀的 重苦しさ堅苦しさからの逃走。 今世紀 イヤ 20世紀初頭の芸術家は皆そうじゃないかという意見も あるでしょうが この二人は 海や空気やその光に …

“ NOLI ME TANGERE ”/ Georges Rouault

まだ大変若く 青臭かった頃 十代のおわり 腕時計を捨てた 左手の空虚さを 何かで 補おうと 銀のBRACELETを誂えた。 プレートの裏側に 刻む 言葉を ギリシャ語の 辞書から 拾った。 訳すと 『我に触るな』。 随分 狷介な言葉を撰んだモノだと 今では 思うが …

“Cahier de G. Braque”/Georges Braque

ジョルジュ・ブラックの鳥は 一つの事件である。 鳥よりも鳥らしく 飛翔するモノ 大空をか 深海をか 彼方の空虚 なのか 虚空を遍歴する 鳥ども 鳥のことを 憶えているかい 鳥の時間が 視えるかい 忘れたろうな 先のことだもの ・ ボクは 昔から ブラックのサ…

都市国家の“馬と騎手”/Marino Marini

イタリア製の靴が どうしてあれほど履き易いかというと〔凡ての路はローマに通ず〕以来の歴史が靴の文化を育み 歩きやすい靴を産んだからだとの説がある。なるほどと想う。 文化は一朝一夕には出来ない。 フェラーリの卓越性にしても 都市国家の歴史と深い関…