たとえば シベリアでも
北米カリフォルニアでも
西オーストラリアでも 場所により50度を超える
熱波とともに 各地で干魃被害
恒常的に大規模な山火事も起きているが
消火のメドはほとんど立たず
どこも基本的には自然鎮火を待つだけ
パキスタンでは灼熱で溶けた氷河により
橋が流出している
インドも「鳥が木から落ちる」ほどの熱波に襲われている
三月から40度を超す異常気温
高熱に襲われているが連日46度を超える高熱に
人々も動物もなす術がない
EU最大の小麦輸出国であるフランスも雨不足と高温に
悩まされ低収穫を危惧されている
大量発生した
これからイタリア本土に上陸し
農作物と樹木を食い尽くし交尾産卵する
この夏から来年にかけヨーロッパ全域に
「蝗害」が広がるのは時間の問題にすぎない
欧州全体の食糧生産に根源的な障害
致命的な打撃となる可能性がある
・
インドネシアは4月末パーム油の輸出禁止を決定した
国内価格は下がらず首都ジャカルタでは抗議デモが続いている
自国民をこれ以上飢えさせないための措置は
世界第二の小麦生産国であるインドでも
政府は今月13日に小麦の輸出禁止を決定
即時に実行した
食糧輸出の禁止措置はこれから生産各国に拡がるだろう
民間のこととはいえ
生命線を自ら断つようなひとつの「決定」があった
大手総合商社「丸紅」が2013年に買収し
それによって世界穀物メジャーに喰い込んできた
虎の子である「米ガビロン」社を ヨリニヨッテ食物危機の今
カナダの穀物大手「バイテラ」社に売却したのだ/笑。
買収時の社長として責任ある現会長の國分文也と
単に赤字迷走商社の2022年連結決算に
売却益を計上したかっただけの
浅薄極まる浅慮による決定である
これはオウンゴールなどという生やさしいものではない
世界人口約78億人の全食糧の一割を扱う大企業ガビロン
つまり
単純に要約して 毎年ほぼ八億人の食料を売買してきた
五大食物メジャーの一角 ガビロン社を手放したのだ
これで日本人全員が完全に露頭に迷うことが決定した
仮に今も丸紅支配下であったら
扱う八億人分の穀物の一部を優先的に「本国」国内向けに
回すことも可能だったのだが 。。
・
今年2022年中はまだ農家に化学肥料が多少は残っているし
なんとか食糧価格の高騰暴騰程度で
収まるのかもしれない
しかし問題は来2023年以降である
これまで小麦粉で作ったパン パスタ うどんラーメン等麺類は
製造所も飲食店経営者も
生き残るためには米粉にシフトせざるを得ない
急激に需要の増える米と米粉
とうぜん米価も暴騰が始まるはずだ
魚介等の国産水産物も
原油価格の高騰と円安で漁船の出漁すらままならない
一昨年までは考えもしなかったことがすでに始まっている
牧畜用の飼料に回す穀物も暴騰枯渇するから
2023年中には牛豚鳥肉はもちろん牛乳と鶏卵も市中から消える
・
系列化した外食産業も洋食屋も爺さん婆さんの町中華も
旅館も小料理屋も赤提灯もコンビニも
ほぼ壊滅状態かそれに近いものになる
2023年には 化学肥料の供給停止と輸入F1種子の不足などを
勘案すると
リアルな食料自給が全国的にこれまでの最低になり
社会構造が変わる可能性がある
多くのひとが空腹を抱え学校給食も病院の入院食もピンチになる
倒産あいつぐ介護施設は食糧不足により致命的なダメージを
受けるはずだが認知症患者や高齢者の受け皿はない
ゴミ収集も工場も警察消防さえ業務全般が減速するだろう
その列島飢餓状態が何年続くのだろうか 。
ああ 食にも強い関心を持っていた
実用的な英知に満ちた実践的な考えを聞けただろうに
ついない物ねだりをしてしまう/笑。
それほど
これから「敗戦時より酷い」惨状が待ち受けている
・
「Sauve qui peut. 」ソーヴ キ プとは
簡約すると「全力で生き延びろ」という
全力で逃亡せよ 全力で疾走せよとの
『総員退艦』より強烈な危機と概念を示す言葉だが
現実問題として
われわれはこの惑星から「退艦」できないのだ
・
困ったことに「ブラックスワン」はCOVID-19だけではなかった
ナシーム ニコラス タレブ『反脆弱性』の考えを援用すれば
もはや願望的「希望」は脆弱性そのものであり
頑健で高大なひとが「絶望」に陥る時代になっている
絶望と希望はもともと脆いセットなのだから
これからは意味のない「希望」を持たずに生きる
しかも「絶望感」に捉えられないためには
反脆弱としての「反希望」を持って
宙ぶらりんを愉しみながら「淡々と明るく生きる」
黒い白鳥の時代はやり過ごすしかない
社会構造が本質的に変化する時代には
あまりムキになっても無気力になっても失敗しかない
無秩序をむしろ愉しく活力の糧として
明るく淡々と生きる 要するに語の本源的な意味で
「他力本願」を実践的に生きるしかないのです
・
ほとんどの場合 誤解・誤用されているのだが他力道の「他」とは
他者他人の意味ではない 「他力」とは自分を含めた全宇宙の力 弥陀の力なのだ
『自他一如』であると同時に 自力と他力を無限の入れ子状態にして
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「自/他力」に目覚め 「自=他力道」を生きよう