人間/人類中心主義からの脱却こそ 

去年7月

最期にここで書いたのは『備忘録としての購書記録 王澍/Wang Shu 』だった

チューリッヒ版『WANG SHU  IMAGINING THE HOUSE 』

物質として とても気に入り

今でも desk/老荘机から見える所に置いてある

 

そういえば 今年のプリッカー賞は

ブルキナファソの建築家フランシス・ケレ/Diébédo Francis Kéré

が選ばれた   ケレの仕事は何年か前から映像で見ていたから

受賞に不思議な嬉しさを覚えた

              ・

この際とりとめのないことを綴ると

昨2021年に読んだ本で

心のふかいところで継続的な琴線に触れていたのは

ピエール ブルデュー篇『世界の悲惨』だった。。

日本語版は全三分冊で総頁数は1500頁を超える

酔狂にも昨年の暮れヤフオクで見つけ

余りの廉さに仏語版も入手した

『La misere du monde』SEUIL

読めないながらも

正直言って藤原書店版の1/8価格で

書籍として物体として遥かに美しい

1993年に原著初版が出てから

ほぼ30年経つが

救いようのない「悲惨」さは加速度的に増す一方

 考え様によっては 悲惨とは

最初から人間に実装された何ものか

  要するに願望の裏側に潜む

     自己破壊を目的とする時限装置なのだ

   悪夢から逃れる術はない 。。

たまたま今日 目にした情報で妙に面白く悲惨だったのは

  理化学研究所が2022年度末までに

         研究職全体の1/8

六百人もの研究者たちを「雇い止め」にすると知ったことだ

   ウーン  リケンで何をやってるか識らないが

     山ほどいる博士サンたちホントに焦ってるだろな

       世の中が変わるってのはこう云うことだ

 それまで威張ってきた二本差しが

   丁髷もろとも失業する

     受験勉強が他人より少し得意というだけで

       一生涯 威張れた社会が終わろうとしている

          江戸時代やソ連邦プーチン末期を考えても

     これは悪いことだけではないと思ってる 。。

   多方面でヌッポン国は独立国の化粧が剥げ

     置き去りにされた植民地で 

       しかも捨てられてしまった奴隷の

         グロテスクで滑稽な本性を

       露骨かつ如実に示し始めている 

   来年とはいえ理化学研究所600名もの「大量リストラ」

    これもやはり「不景気.com」に載るのだろうか

  こんな冗談を言うと本気で怒るひともいそうだが

     「科学は運に勝てない」のです/笑。

   

       分散されていた個々の欲望を力動化し

     社会的な存在として可視化に成功した産業革命のあと

   実用としての科学技術と経済はある種「自力道」の典型だった 

      (自力なんて本当に浅ましい精神状態だからね/笑。)

         その浅薄で哀れな精神状態が

          巡り巡って結果的に「透明なゴジラ

            COVID-19を招いている

     戦争も飢餓も難民も あらゆる悲惨は人類が生み出す 

       いちどは他力道つまり「純粋他力」を考えてみなさい 

        他力とは何か 運不運とは何か 悲惨と恩寵は

           いかなる関係にあるのか

      薄汚れた「ステルス欲望」を隠した無駄な「努力」など

         1日でも早くやめて 寝そべり主義でもいいから神秘に溢れた場所であることを得心して 黙って10年生きれば意味と無意味の境が消えていく ... 

           他力の透明さに触れてみましょう

「人新世」とか「加速主義」とか「反出生」とか

     薄っぺらい流行語に振り回されず 

         素直に「他力道」に目覚めなさい

 

 本質的に地獄そのものであるこの世が 神秘に溢れた場所であることを得心して

  黙って10年も生きれば「意味と無意味の境が消えていく」。。。

 

    「運を天に任せる」状態を持続させること それが他力道であり神秘道だ

 

               幸運を祈る