自分がすでに林住期にあると
自覚して久しい
ぼくは
本にしても美しいもの
置いてあるだけ 眺めるだけで
こころが慰められ 励まされるるものしか
欲しくない
これはわがままではない
美意識と神経や精神 遺り少ない時間
たちを護るための叡智だ
さて
先日のこと
本に関するブログを眺めていて
妙にこころ惹かれる
表紙も帯も文字組が素晴らしくうつくしい
白で灰色の帯をもつ本が目に止まった
一緒に写っている淡いみず色の本には
見覚えがある
書架のもっとも気に入った場所に並ぶ
精選された一冊 ロドルフ・ガシュ
『いまだない世界を求めて』だから 。。
その白い本が 妙に気になって 気になって/笑。
書名がわかれば検索できるのだが
ルーペで見ても 読めない
ところが
「念ずれば現ず」
偶然にも
ある本屋さんのNet在庫を見ていて
表紙の文字から同定できるものを
見事にみつけてしまった それがこの
『世界をきちんとあじわうための本』
帯にはこう書かれている
「私たちは、毎日、毎日、何をしてるのだろう?」
本当だ本当だ/笑。
もう二冊いっしょに頼んだ
『箱にしまうこと 箱をしまうこと』
と
『ANIMALS FROM OAXACA』
どちらも少部数出版の私家版にちかいもの
(『箱』は限定200部とnetにあった)
引き続き 今日は雨のなか
多摩美術大学美術館から
『古布:無名の妙 坂田和實・蒐集の審美』
ギャラリー北欧器から
『北欧器作品帖vol.2』『北欧器作品帖vol.3』
が届いた
どれも嬉しいほどにうつくしい 私家版
考えてみれば
ここ数年のあいだ私家版のほかには
くらいしか購入していない
月曜社が素晴らしい仕事をしている
いまでは
みすず書房より美しい本を造っている
さて これから トーハン日販二社の赤字カムアウトもあり
斜陽産業としての
商業出版は音を立てガラガラと崩れる
この国は
毎日『蛍の光』だけが流れている 。。