憤怒の相でしられている
今日はひとつ馬頭観世音の威光を借りて
あらゆるものを罵倒しまくりたい
称して「馬の威」を借る馬詈雑言そしてバリバリウマ讒謗/笑。
およそ八〇〇年も昔の源平の時代から 日本人は源氏と平氏 赤と白 鷺と鴉 鶴と亀
単純さを好んだ
好んだと言うより 右か左か
敵か味方か
損か得か
好きか嫌いか
内か外か
男か女か
泣くか怒るか
保守か革新か
貧乏か金持ちか
理系か文系か
凹か凸か
馬鹿か利口か
正義か悪か それしか認識 分類できなかった。
どちらかといえば 超と断然がつくほどお馬鹿である/笑。
およそ この国のひとびとは「複雑さ」を解しない。
思考を持続できない
継続して考えられない
多方向から検討できない
新聞とTVを鵜呑みにして
三歩あるく間に忘れなければ 自分の意見になっている
感情と思慮分別を別にできない
坊主憎けりゃ袈裟まで憎いから 煩雑なことはわからない
というより 初めから 想像できない。
単線鉄道 上りか下りか 「あ、のぼりだ」「あ、こんどはくだりだ」
思ったことはすぐ口にする 「機関士はかっこいいなァ」
良くて複線化 「こっちの線路がのぼりで あっちがくだり線だ」
明治以来の学校教育で覚えたのは 上り線と下り線の判別程度でしかない。
上りの急行列車に乗りたい できれば特別急行の 一等車/グリーン席がいい 、、、。
「褒むるべからず 憐れむべし」
その単純さにつけ込んで「愚民」の純粋培養を計ったのが明治政府と新聞である。
民は之に由らしむ可し之を知らしむ可からず
「知らしむべからず 由らしむべし」はいまだに続く この国の「美風」
あるいは権力者とそれにおもねる新聞・ラジオ・TVの「温情」である/笑。
民は余計なことは色々と知らないほうが なやまなくて良い
あらかじめ操作された新聞とTVの情報を真に受け 足りないアタマで 憤る人々が増える
それは たとえば
そして夜郎自大な「インスタント・パトリオット/即製愛国者」が雨後の竹の子よろしく陸続と頻出する
ああ「さきの大戦」からなにも学習できない単純な単純な単線鉄道なひとびとよ
外国からの「干渉」以上に経済と内政の大破綻と昏迷をどうする
民の虚栄と無恥と人格破綻をどうする
個々人の暮しと 揺らぐ廃墟に等しい精神性をどうする
この世はどちらかといえば 地獄にちかい場所だ
あるいは 地獄そのものといっていい
それを ディズニーランドや遊園地やパチンコ屋と勘違いする連中の多いこと 多いこと。
「商業主義」が骨の髄まで 脳細胞の奥底まで染みている
この国では
プラトンの洞窟の奥にさらに小さな井戸がある
ロウソクの光さえ射さない 崩れかけた井戸のなか
そこに われわれはいる