ワ・ガ・コ・ト・ニ・ア・ラ・ズ 

《 世上乱逆追討耳ニ満ツト雖モ 之ヲ注セズ 

  紅旗征戎吾ガ事二非ズ 》  

           おそらく

 堀田善衛の『定家明月記私抄』などを介して

   よく知られる

 藤原定家『明月記』の一節だが

 本歌は白楽天 白詩文集にある

   「紅旗破賊非吾事」

 コウキセイジュウでも 

   コウキハゾクでも

                 もはや

      隠棲 隠遁 遁世 幽居 疎開した 

        暢気な世捨て人 わがことにあらず 。。

         そーいえば

     紅旗といって脳裡に浮かぶのは

         やはり中国

       五星紅旗であり   

         党幹部や指導者を乗せる

      中華人民共和国製の最高級車両を指す

        調べると

         今や紅旗もパレード用オープントップまであり

            ロシアに空輸したりしているとか

              閑話休題

                それはそうと

         なんだかこの国が

           奇妙に「ハードボイルド」が似合う場所になった

             そう思われてならない

               それは

              村上春樹の活躍によるものではない

             日本が本当に

           汚れた卑しい国になったからだ

         悪党と馬鹿 

      狂人と白痴に満ちた国 ニッポン

         ぼくは

           この 辛辣すぎる「罵詈雑言」を

             本気で発語する

          一九六〇年代までの敗戦日本は

        それでも まだ 

     素朴と純情さを回復しつつ残した社会だった

    歌謡曲は似合っても

  ハードボイルドの背景としては無理があった

   当時のニッポンでは 

      裕次郎や小林アキラ 宍戸ジョーが精一杯  /笑。

         大藪春彦

      きわめて反俗 高等な絵空事だった

              

   しかし 今や

     AKB48の傾城

       いや宿場女郎級の白痴音楽こそ

         馬鹿のための現代吉原装置 

           下水道悪党による愚民製造音楽だ

          まるでソフビになった固茹で玉子

             シリコン製のラブドールミュージック

               充てがわれる

                卑猥で愚劣な大衆娯楽

             それに耽溺する老人を含む子どもたち

                愚昧老人 白痴青年 痴愚少年 魯鈍少女 

                  セルフイメージでは    

               善男善女の熊八グーミン朝三暮四ザル

           持て余した自意識と我欲 利己心に発狂した

             「高等御土人」による

               「一億総悪党社会」

 

       フィリップ・マーロウのような

    卑しい街をゆく高潔の騎士など

       どこを探してもいない

         いない  

           どこにもいない        

       穢れた真空とか 卑しい宇宙というものが

          もしあれば

      それは 現在のこの国であり 

         「脱真実」なこの惑星だろう

 

 

 

  「中井久夫著作集 1」『働く患者』を読んでいる

   表題作まではいかないが「現代社会に生きること」

              「現代における生きがい」

              「サラリーマン労働」の

  三編を読んだ

  とりわけ前の二本は中井が精神科医になる前 1964年の著作

  論理的で感受性に満ちた端正な文章はいまとほとんど変わらない

  が 大藪春彦の名を「中井久夫」の文中に見るとは思わなかったから

  とても新鮮 年代順に半世紀以上前の文章から読める編集は正解だ

  中井のコアな読者は「全体像」をつかむためにも読むしかない 

   それにしても半世紀でこの国の社会と蒼氓がさらに喪ったものは

  もはや言葉にできないほど巨大で深刻なものだ 

 

  中井とは直接関係ないが十代の死因のダントツ第1位は自殺であり

  「あんなオトナになんてなりたくない」が自死の最大理由だという 。。。

  卑しい街 穢れた社会が 子どもたちを殺しつづける 

  調べると十代だけでなく二十代 三十代の死亡原因トップも自殺 。。

  四十代 五十代になって自殺はようやく二位に後退する

      この国に未来があるとは考えられない

 

            

 

  

 

 

 

 Days of BOOKS and BOOZE         

 《谷川雁『無の造形』》が届いた

   無には「プラズマ」とルビが振られる

    題箋と装幀は石川九楊

     出版編集人 八木俊樹

       この

      高貴な海賊版

        「持つべき本は購う」最良の典型

          一〇年余も

          架蔵を望んでいた稀覯本

        遺憾ながら

      石神井書林からは買えなかったけれど

   「石神井書林古書目録」2010年の81号から

  解説として引用します  (2014年の94号にも記載あり)

 

《  無の造形 全2冊揃 別冊詩集付 函     谷川雁著作集 昭51  63,000

  八木俊樹により企画、編集されたもの。上下巻1059頁におよび、詳細な註、

文献解題を収めている。別冊として詩集『わが砂漠)(自筆版)を附す。著者の

承諾を得られず未刊に終わったが、編者八木の自家版として50部を「勝手に作

った」と言われるもの。奥付は元よりない。谷川雁の没後、八木も亡くなる。

装幀題字は石川九楊。月報二部付。   》

 

        さて 四〇年間をどこで過ごしていたのか

         届いた本の状態はとても良い  

          今回

     嬉しくもやや驚いた偶然がある

  前回の日記『忘れる前に 。。』へ

  《 谷川雁 や 宮澤賢治 etc.          

   彼らのことを考えつつ暮す予定だが  》

     雁と賢治を追加して

       荘子 老子 吉田兼好を削った

       何故か

    そう修正した数日後 

     この『無の造形』がヤフオクに忽然とあらわれた

       「即落」つきで

          ¥35,000

            嬉しい値段である             

    オクトモア 06.3  と 

      サマローリ カリビアンラム2016 を買ったばかり 

          残りもさまざまな酒になるはずだった  

        カポヴィッラのラムかグラッパ

          アグリコールラムやクラフトジン

            BB&Rの新ボトル etc.

              どれから

             浪費蕩尽しようか算段している

                矢先だった

             そういえば

           不思議なほど

         本と酒の値段は似ている

       普段手を出すのは 四、五千円が多い

     もう少し良いのは 一万五千から二万円

    その上のクラスになると 五万円から 。。。

       だから

    というわけでもないのだが

      酒を買い始めると 本が手薄になる

        本を買っていると 酒が買えない

           二者の両立はかなり困難だ / 笑。

          『無の造形』現物を手にして 

       ひとつだけ想像できなかったことがある

          文字の小ささだ

    この本を作ったとき 八木俊樹はまだ三〇代

       二巻本に収めるのに一所懸命だった

       老眼のことなど考えもしなかったにちがいない

 

        さあ

           次は 

         2003年に八木俊樹全文集編集委員会が刊行した

       1280頁の大冊 

    『逆説の對位法(ディアレクティーク)』を探すとしよう   

 

      

    

 

 

 忘れる前に 。。  寄生生物と地球のことなど

 晩年は 土方巽井筒俊彦

  ジョージ・ナカシマと柳宗悦 

    ボイス ゴダール 花森安治 

      谷川雁 や 宮澤賢治 etc. 

        彼らのことを考えつつ暮す予定だが

       それまで まだ時間がある 。。

 

  バリー・M・カッツ 高増春代訳 CCCメディアハウス刊

  『世界を変える「デザイン」の誕生 / シリコンバレーと工業デザインの歴史』 

  キャスリン・マコーリフ 西田美緒子訳 インターシフト刊

  『心を操る寄生生物 / 感情から文化・社会まで』  

 

   二冊とも図書館にリクエストした本

     五〇歳以降の蒐書と読書に関する基本原理を繰り返すと

      《 読むべき本は借りる 持つべき本は購う 》

        両冊は典型的な「読むべき本」であった

 

   『世界を変える「デザイン」の誕生』はシリコンバレーおよび

      パーソナルコンピュータの

       優れてコンパクトな歴史書である

         あるいは

      デザインギークにはたまらないトリビアルに満ちたマニア本

《 ハルトムット・エスリンガーはスノーホワイトへの取り組みをデザインコンペというよりも世界観の対立ととらえ、アメリカ人たちがこの問題をデザイン基準という狭い範囲でとらえているために行き詰まってしまっていると考えていた。実際には、もっとはるかに大きな問題だったのだ。

 「オリベッティにはデザイン基準などというものは存在しないが、デザイン哲学があった。ブラウンにはデザインの後ろに哲学があった。ソニーには仕事に対する哲学があった」  @139p  》  

《  ドイツ・バーデン=ヴュルテンベルク州シュヴェービッシュ・グミュントにある、専門技術志向の強い芸術学校で教育を受けたエスリンガーは、バビロンの時代からバウハウスの合理・機能主義まで美術の基礎をしっかりと教え込まれていた。このような教育はアメリカの美術学校では極めて稀であり、アメリカの工学部のカリキュラムにももちろん含まれていない。そして最後の仕上げとして、ナチス以降のヨーロッパの冷戦構造の中でアメリカのポップカルチャーの洗礼も受けたエスリンガーは、親しみやすいコンセプトのデザインと反体制の姿勢を意識して打ち出すようになった。13歳のときにはジェームズ・ディーンの『理由なき反抗』に感動し、その翌日にはバスに乗ってシュトゥットガルトにあるアメリカ軍基地まで出かけ、戦利品として「フルーツ・オブ・ザ・ルーム」のTシャツをもらって帰ってきたというエピソードもある彼である。 @140p  》

    周知のことかもしれないが

  フロッグデザインが「ドイツ連邦共和国」(Federal Repablic Of Germany )

     頭文字F R O G からできていることを知り

        微感動する / 笑。  

 20世紀のデザイン界に君臨してきたバウハウスのテーゼ「物質は夢みない」に反対の意を表明したのは「未来のデザイナーの役割は神秘的なゾーンをデザインすることだ」と述べた1990年代のエットーレ・ソットサスだった 

  この問題は

   「デザイン」の未来にとってかなり重要な命題を含んでいる

《 IDEO の最近の歴史を鑑みて、ティム・ブラウンは自身が受けた工業デザイン教育は、モノに主眼を置いていたと回想している。良いモノ、効率性が高いモノ、美しいモノ。確かにモノに終始していた。今はそれも変化し、工業デザインの未来に関して彼はこうコメントしている。

 「私たちは、確かに今でも機械というモノをデザインしているが、機械の中に住む亡霊もデザインするようになった」   @260p    》

          

    『心を操る寄生生物』

  不思議な感銘を受けた

《 研究者たちは参加者の便、わきの下、耳たぶのひだのうしろ、喉の奥、足指のあいだ、膣の内部、そのほか探針が届く限りの、あらゆる奥まった場所や隙間などから試料を採取した。それから微生物を培養し、遺伝物質をセグメントごとに分析した。さらにコンピューターを用いて分析結果から微生物相全体の規模を計算した ーー 私たちひとりひとりに住みついているウイルス、細菌、菌類、原生生物、その他すべての生物を合計した数を求めたのだ。最終的な集計の結果は一〇〇兆個を超え、人体のすべての細胞を合わせた数はそれより一桁少ない。微生物起源の遺伝物質の総量は、人間自身がもつ遺伝物質の一五〇倍にもなる。簡単に言えば、自分の九〇パーセントは、実は自分ではない。  @134p    》        

 《 自分たちの理論の適用範囲はもっと広がると確信したソーンヒルとフィンチャーは、寄生生物のホットゾーンでは性と衛生に関連する慣習に従う圧力が強まり、しきたりに逆らう人に不寛容な風潮が生まれると推論した。伝統が神聖化されて強制されることで、階層化社会が生まれる。人々は規則に従って権力に屈することに慣れ、反対意見を受け入れにくくなる。それは抑圧的な政権の樹立に適した条件だろう。  @276p  》   

《 たぶん私たち自身が、無限大の超巨大野獣に潜む生命体なのだ。私たちが宇宙と呼ぶものは、怪物のゴロゴロうなる腸につまったガスの一粒のあぶくにすぎない。だから私たちが宇宙の複雑さと目的を理解できないのは、大腸菌が人間を動かしている仕組みを想像できないのと同じであり、また大腸菌が人間の寿命と自分の寿命とを隔てる時間の広がりを理解できないのと同じことなのだ。  @286p   》

 

       これはまったく「自己内他力」とでも呼ぶべき

         「他力道」ではないか 。。

            微生物が源左のいう「親様」なのだ 

 

    先日 縁あって手に入れた柳宗悦1949年 鳥取放送局ラジオ講演

         を活版印刷にした

       鳥取民芸協会版『因幡の源左』を想う

     ほとんどの人が誤解して用いる批判形容としての「他力本願」

        都合よく子どもっぽいニッポン社会が推奨する

           努力と自力 自己責任

         それらは「自力道」はもちろん

           他力道の深遠とは何の関係もない        

       私見では

     シモーヌ・ヴェイユ後期思想の中核をなすのは

        「神秘道」であり「他力道」である

 

     それにしても

  この二冊が持っている明晰さと怜悧な正直さは

        現在の

   日本の科学技術者 科学ライターや学校教師たちが

     持っていない資質のように思われる

       それは

  人種環境歴史を含む

    教育システムに問題があるのか

      地政学および微生物問題なのか

        全体性なのか

   2011年3月11日以降

      この国の

     ほとんどの科学者とジャーナリストは

          単なる「社畜」として

        隠蔽を恥じない

     「虚偽の培養器」

   悪辣な政府権力の広報担当であることが実証されてしまった 。。。。

    

      

    

 

 

憂き我をさびしがらせよ 

夜は雷鳴に睡り

  朝は郭公に目醒める

    (それは一万年年前と変わらぬ響き)

      閑古閑古の啼き声を聴きながら

 「井筒俊彦英文著作翻訳コレクション」第一回配本

    古勝隆一 訳『老子道徳経』読む 。。

      (二千五百年前よりの伝言)

        何度読んでも荘子老子はその度に 

          異貌を顕す

      今日は第五章

       「天地不仁 以萬物為芻狗 聖人不仁 以百姓為芻狗」

    《 天と地は、仁ではない。それらは万物を藁の犬のように遇する。

                    聖人は仁ではない。かの人は人々を藁の犬のように遇する。》 

 

               不仁と芻狗に

                   とりわけ

                  感興をおぼえる 

                 天地も聖人も仁ではないトハ

                いわば 

               孔子儒教への批判を内包する

             それが心に沁みる

           放射能汚染が拡がり 聖人はおろか

         賢人もいないこの国で

        わらの犬以下の扱いを受けている

          テレビ漬けの犬ならぬ

            この国の 

             水狗のごとき蒼氓

              自ら望んで騙されつづける

                自虐的な二重三重の奴隷の群れ

                 社畜国畜の無思慮な民草を憐れむゆえか

                   。。。

              そういえば

                外仁斎と号した時期がある

                  印が先か斎号がさきか

                判然としないが

             銀座鳩居堂に「外仁」と彫られた陶製の印があり 

           ともに摘みが狛犬

         同じ作者の手になる

       老荘的な「虎が人を襲う」図の遊印もあり

                                  巨大な妖怪にもみえる縞模様の猛獣

          その捻くれた諧謔的な趣味に波長が合い

            画室印のつもりで押していた時期がある

          それにしても

       鳩居堂に何故 その小さな陶印があり 

     あの広い店内で偶然 目に触れ 二つを購入したのか  

       「偶然こそ神聖である」

          とは色川武大さんの言葉だったが

            この世は不思議なことに満ちている 。。

      

 

      

 

        「 憂き我をさびしがらせよ閑古鳥 」芭蕉

  

 

極東グノーシス / デクロワッサンス主義 温泉派の夕景色 

ボードレールによれば

 「ダンディスムとは一個の落日である。」

      若い頃はそれほどピンとこなかった言葉が

        年齢とともに深みを帯びる

           あるいは

             反作用のように

            こんな言葉がアーカイブからよみがえる

         「青年は、午前八時、九時の太陽のように、

       生気はつらつとしており、

     まさに、伸び盛りの時期にある。」

  「希望はきみたちにかけられている。」

     「世界はきみたちのものである。」

        半世紀前 そう呼びかけられた「われわれ」 。。

          あのころ

            ぼくらは 

               無謀にも

             ダンディスムと毛沢東思想を

           「止揚」しようとしていたのだ

         ボードレール毛沢東

       ふたりは「コレスポンダンス」そのもの

     すべてが対照的な存在だが

       ダンディスムとしての「黒い太陽」はありえた

         黒いヘルメットに表象される 

            アナキスムとは巨大な落日の謂だ  

              さらに

           ボードレールの言葉を敷衍すれば

       「さながら傾く太陽のように 熱を欠き憂愁に満ちた」

           こどもとして

         五歳のとき観た『幸福の王子』スライドショー 

                   本当に

               ふかく霊的な衝撃を受け 

            オスカー・ワイルドの魔法で幼年期の幕が閉じた

                   さらに

      「もはや余生である」そう豪語したのは二〇歳を迎えたときだった

                   乃公は

         幼いころから一個のヒップな落日であったのだろう 。。

                    ・

               狷介牢固な神秘主義者たる

                                       老荘アナキスト 佛教ニヒリストとして

         本と酒と温泉 無為放下した 生涯遁世に悔いはない

                     ・

              カワタレあるいはタソカレの透目にて

                       五月には秋のうたを

 

       夕寂て柘榴墜ちたる湯屋の道 誰もいないと猫会釈する

    ユフサビテザクロオチタルユヤノミチ ダレモイナイトネコエシャクスル

        

 

  

 

 白磁と 麻の半ズボン

あかるく軽い半透明の緞帳が

  昇がるのか降りるのか 

    櫻花が散って  

      また古くてあたらしい春がはじまる 。。

    山桜 里桜 

      老木 幼木

       八重 一重 

         淡い白から 薄紅にいたる       

       さまざまな樹種の

         桜並木や桜山の壮観を眺めながら(も)

           散ることを殊更に肯定する

             靖国戦争神社的な醜く浅い美意識  

               への同調圧力の(ようなもの)を感じて

            どこか櫻を疎ましくおもう          

         ぼくは どんなに見事な 

           梅や櫻や花桃の山や群生よりも

             まるで光源を内包したかのような

               欅の芽吹き 

             その生命力に満ちた新緑がすきだ

                そんな春のある日

          九段の花田で始まった「崔在皓 展」で白磁の食器を

             厳選して一〇点ほど  

               オンラインで注文

                 さっそく使いはじめる

                   染付や灰釉 赤絵

                     あるいは

                   北欧食器とは違った

                     白磁の透明な軽みに

                      若さとはちがう

                    食卓が新生するような

                  あらたな感覚を得ている

              陽光が明るくなってからは   

               温泉行にヘンプの半ズボンを穿く日が多い

                  米国製のGramicci は20年以上愛用していて

                   長短あわせ1ダースほど持ってるけど

                     麻のズボンは始めて

                 ドンゴロスの袋を繊細にしたような織り

                   ジュート麻のような自然な色合い

                 優しい肌ざわりに

               眉雪のプランタンを感じている

 

                 閑雲霊犀 欅樹に夭桃を観ず

                       ⭐️

 

           「さよならだけが人生ならば また来る春は何だろう」 

                          by  寺山修司

 

 

    

 

 Post-truth と ガラパゴスの背囊と  。。

電子的野獣と化した現代人は

 神を殺しただけでは飽き足らず

   今度は「真実」まで殺そうとしている 。。

              それは

     滅びゆく「新バベルの塔」としての

       反知性主義宣言であり

         真実のみならず

     知性の縊死溺死扼殺であり

       邪悪を愧じない超悪質な商業メディア

         新聞テレビ週刊誌ネットによる

            絶え間ない

          洗脳とプロパガンダの日々  

      通俗ニヒリズムと職業スポーツ 消費欲望を利用した

         センチメンタルなルンプロによるファシズム渇望社会

            そう呼ぶべき状態

            「ポストトゥルース」の時代とは

            これまで正気を保ってきた少数派にとって

                肌に粟を生じる

              戦慄すべき時代状況になるだろう

            われわれは

          ポストモダンですら懐かしい

        一瞬ごとに生成/廃頽する腐海に棲んでいる

          ところで

      この前近代国家 大日本底国に至っては

    「道徳」教科書でパン屋 アスレチック公園

       および「しょうぼうだんのおじさん」は郷土愛にかけるので

        和菓子屋 和楽器屋 しょうぼうだんのおじいさん

          に指導・忖度するト

             まんま

         ストライク アウト セーフを敵性語として排斥した

             七十五年前の戦時中である 。。。

          さらに

       武道として銃剣による「剣付き鉄砲格闘術」を取り入れる

     アナクロニスムというより徹底的なガラパゴス化

        日本型ガラパゴスとは

           自滅的な

             夢遊病解離性障害 

               精神の鎖国状態を指す

          そこまで忖度右傾するなら

          いっそのこと

        科学的理性を一切もたない

      文科省/モンカショウこと

    文部科学省は文部武術省 文武省/ブンブショウに改名せよ

        もちろん

      小学生の背負いカバン

    ランドセルなんて外国語で呼んでははいけない

       小児用「背囊」あるいは学童用背囊

           略称ガクハイ

          ビスマルクによる富国強兵

            プロシャ陸軍譲りの軍事背囊が起源である

               腐国幼兵

       小学生が背囊と欅の剣付き鉄砲を背負って行進する

         勇ましい国を作りたいひとたちと忖度する官僚その他

     

      オックスフォード英語辞典に2016年を象徴する単語として選ばれた

   ポストトゥルース「真実以降」の定義はこのようなものだ

 《 世論形成において、

   客観的事実が、

    感情や個人的信念に訴えるものより影響力を持たない状況 》

 

      本当にもうこの国は世界に先駆けて

                            「真実なき植民地」として足元から腐っている