Days of BOOKS and BOOZE
《谷川雁『無の造形』》が届いた
無には「プラズマ」とルビが振られる
題箋と装幀は石川九楊
出版編集人 八木俊樹
この
高貴な海賊版は
「持つべき本は購う」最良の典型
一〇年余も
架蔵を望んでいた稀覯本だ
遺憾ながら
石神井書林からは買えなかったけれど
「石神井書林古書目録」2010年の81号から
解説として引用します (2014年の94号にも記載あり)
《 無の造形 全2冊揃 別冊詩集付 函 谷川雁著作集 昭51 63,000
八木俊樹により企画、編集されたもの。上下巻1059頁におよび、詳細な註、
文献解題を収めている。別冊として詩集『わが砂漠)(自筆版)を附す。著者の
承諾を得られず未刊に終わったが、編者八木の自家版として50部を「勝手に作
った」と言われるもの。奥付は元よりない。谷川雁の没後、八木も亡くなる。
装幀題字は石川九楊。月報二部付。 》
さて 四〇年間をどこで過ごしていたのか
届いた本の状態はとても良い
今回
嬉しくもやや驚いた偶然がある
前回の日記『忘れる前に 。。』へ
彼らのことを考えつつ暮す予定だが 》
雁と賢治を追加して
何故か
そう修正した数日後
この『無の造形』がヤフオクに忽然とあらわれた
「即落」つきで
¥35,000
嬉しい値段である
オクトモア 06.3 と
サマローリ カリビアンラム2016 を買ったばかり
残りもさまざまな酒になるはずだった
カポヴィッラのラムかグラッパ
アグリコールラムやクラフトジン
BB&Rの新ボトル etc.
どれから
浪費蕩尽しようか算段している
矢先だった
そういえば
不思議なほど
本と酒の値段は似ている
普段手を出すのは 四、五千円が多い
もう少し良いのは 一万五千から二万円
その上のクラスになると 五万円から 。。。
だから
というわけでもないのだが
酒を買い始めると 本が手薄になる
本を買っていると 酒が買えない
二者の両立はかなり困難だ / 笑。
『無の造形』現物を手にして
ひとつだけ想像できなかったことがある
文字の小ささだ
この本を作ったとき 八木俊樹はまだ三〇代
二巻本に収めるのに一所懸命だった
老眼のことなど考えもしなかったにちがいない
さあ
次は
2003年に八木俊樹全文集編集委員会が刊行した
1280頁の大冊
『逆説の對位法(ディアレクティーク)』を探すとしよう