要助さんも 。。

ながいあいだ療養生活をおくっていた

 河村要助さんの訃報が

     とうとう

     届いた 。。

 

いちばんのショックは死因が

  「老衰」とあったこと

    要助さんは75歳

      戦後まもなくならいざ知らず

            いまどき75歳で老衰って 。。。

          あの独特に尖がって

             厭人的で

               気難しいダンディスムを纏った

                ヨースケさんが  。。

    《 老衰のため東京都練馬区の老人ホームで死去、75歳。》

          喪主も成年後見人の弁護士だった

            不思議なのは

           奥山民枝さんとの婚姻関係の記述が

              調べてもまったくないこと

                 民枝さんが

              2005年に

            広島・尾道大学の教授になって赴任したことは

                ナントナク知っていたが 

            要助さんが療養生活に入ったころ

               すでに「デヴォース」していたのだろうか 。。

                   それにしても

            三木富雄と合田佐和子のように     

                   新鋭美術家同士の結婚

                     事実関係を残すことは

                  文化史として重要だろうとおもう 

                          のだが

 

              付き合いに濃淡はあるけど

             知り合いの

            イラストレーター/デザイナー

          随分亡くなってしまった

          小島武さんが亡くなってもう10年が経つし

          そのあいだに吉田カツさんetc. etc.

        最近の原田治さん 河村要助さんにいたる

       安西水丸さんにしても71歳 

         ほとんど60歳代だ 

 

        ペーター佐藤なんか49歳だった 。。。

 

        そういえば

     奥山淳志さんの私家版限定写真集

         『弁造 Benzo』を縁あって購入し

       さらにみすず書房版の

         『庭とエスキース』を

           尾方邦雄さんから恵贈され

        絵を描く人生と

          それぞれが遭遇する時代

             との関係を考えている 。。

 

       まったく関係ないのだが

       岩波書店『図書』6月号

         表4広告が

          みずほ銀行になった

      先月号は「公益社団法人日本バレエ協会」だった 。。

 

        先月の朝日新聞労組副委員長/35歳の自死といい

         この国は

           末期的なところに来ている

 

        

     

  

 

 

 

   笑う霊柩車の頌歌 。。

      凍てついた無人の街路を救急車がはしる

        払暁の街を救急車がはしる

「ミギへ曲がります ご注意ください ミギへ曲がります ご注意ください」              やがて街は緩慢に目醒め 

         うろつき回る貨物車が吼える  

  「バックします ご注意ください バックします ご注意ください」   

          大量生産されたキッチュ       

       貌なき合成音の予言者が辻々でのたまう        

          何十万 何百万もの四輪の予言者           

            ミギとバックだけが  

              くりかえし 繰り返し              

               予言 託宣される          

          Reverse Course /逆コース由来の由緒ただしい後退                          3/4世紀を経たフェイク軍事占領と

               売国欲望の最終形態/完成型     

               「後退」しかないSF的世界 。。    

              常に操作されてきた偽りの直近未来と近未来     

               猿と骸骨たちの芝居に踊らされるな                         過去と未来が混淆する癲狂世界                               しかし                                 それは佯狂ではない                      ピンクフロイド『ユージン、斧に気をつけろ』                    JLGゴダール『右側に気をつけろ』                        いつもどおり

             今朝も 

          半世紀前に予告された           

        P.K.ディックの明晰夢からはじまる        

     キミは「キップルの第一法則」を知ってるか             

         世界はキップルだ        

                             「無秩序律」に従って世界は夢へと昇華する  

 

                                           

 

 

 

ある革命的半ズボン主義者の死 。。

《 死期はついでを待たず。死は前よりしも来らず、かねて後に迫れり。》

                       徒然草一五五段

橋本治が死んだ 。。

  半世紀余にわたる同志的「革命的半ズボン主義者」として 

     言葉を喪っている 。。

 

  こころの隙間を埋めるべく 

       とりあえず

          香を手向けようと

       『革命的半ズボン主義宣言』を古書店に注文

     むかし読んだのと同じ1984年冬樹社版 初版である

          手にしてからもう三十五年が経つ 。。

            老いたり死んだり 

               するわけだ/笑。

                  

         一昨日『鶴見俊輔詩集 もうろくの春』

            三〇〇部本を見つけて

               注文したばかり

                  早ければ今日あたり着くだろうと

               ウキウキしてたのに 。。。

             こころの空洞は 鶴見が死んだのと等量か

                   同じ歳分

                 それより巨きい

 

           昨年の『草薙の剣』を図書館本で読んだのが

               生前最後の読書になった

 

               ぼくは彼の初期作品

              『秘本世界生玉子』

            『暗野/ブラックフィールド』

                 などの

               独特の「狂気」が

                 好きだ 。。。

            

  

 

        

 

    

    

 

 

 

 

『沖縄風物』『饒舌抄』 and MEZCAL s !!

MEZCALコレクションが40本を超えた

  しかもその大半が

    TOBALA や TEPEXTATE

       など

  稀少な野生種 高山種だから

    少しは威張れる蒐集になったと思う

      現在パリのメスカルバーでさえ

        揃えている本数は50〜60本というのだから

          極東の個人コレクションとしては

            かなりいい線だと自画自賛しよう/笑。

          2015-10-15

       『MEZCALへの旅』を関心空間の日記に書いて

          三年での達成 。。

            その間に

              ラムやUSSRウォッカを購ったり

                 シングルモルトを増やしたり

               まさに

           BOOKS & BOOZE の愉しい日々を送った

             さて「本」といえば

       長い間「欲しい欲しい」と念じてきた

          高嶺の花

       芹澤銈介の型絵染による名作

           『沖縄風物』を

              ほぼ奇跡のように

           手に入れることができた

         昭和廿三年十一月東京青山南

          染工 芹澤銈介 製

                                          限定壱百五拾 非売

         『芹沢本私家版特装版書影聚』には

    「芹沢銈介染絵本・模様本頒布会の

     第一回作品として制作された。」とある

      それにしても戦争の傷跡がまだ残る青山で

           食料も物資も乏しいなか

        よくこれほど典雅な本を造ったものだ

             いや 

      「焼け跡で物資が乏しかった」からこそ 

          かもしれない 。。 

           占領下のこの本には

        和紙へ夢が染められた のだ 。。

      

          それから

       2016年2月に手に入れた

     鹿皮装の『吉田五十八作品集』 

        上等な裸本で匣も付録もなかったが

    縁あってオリジナル版『饒舌抄』を落掌

      通常の新建築社版はA5版紙装だが

        『吉田五十八作品集別冊』は

          発行者吉田初枝の限定五百部

             優美な麻布装のA4 サイズ

             一九七六年三月二四日刊

           本体の『吉田五十八作品集』を購入したのは

              2016年2月だから三年弱待った

                「念ずれば現ず」

 

            古書に限らず蒐集は奇跡との戯れである/笑。

 

               以上 老爺の本における近況  

     

 

 

何に忙しかったのか

  三箇月もご無沙汰したことになるが

     復活しました/笑。

    

    

『平等院大観』・ナイジェル・ピーク・『陶磁器の美』

三〇年来欲しかった

  岩波書店平等院大観』が届いた

    全三巻 威風堂々にして瀟洒荘厳

      輸送箱も含め完璧な状態!!!

        1987年から1992年にかけ配本

            刊行時の価格は一冊三万円以上である 。。

                 それが何と

               ヤフオク競合者四人いたものの

                 わずか3,700円で落札

                   税と送料含め約五千円

                 嗚呼 なんたる罰当たり

               この国はすでに滅んでいる/笑。

            十代半ばから

          岩波『図書』読んできたから                           

  『奈良六大寺大観』全十四巻も

  『大和古寺大観』全七巻も 

       刊行予告から覚えている

         一種 時代的・時間的な

           スーヴニールとして

             欲しかった

 

       僥倖はまとめてやってくる

     柳宗悦『陶磁器の美』大正十一年刊

          届く

      一冊署名入りを持っていたので

         適当に入札して就寝

           翌朝開くと

                                 ライバル四人いたが

            半額以下の6,950円!!!で落札

          

         あまりの不思議さに

            調べると

      『GORO』とかAV雑誌を扱っている業者の

          出品だから

        「非売品」としか表記されず

            参加者は疑心暗鬼で

              低価格のまま落札(だったらしい)   

             あまり期待はしてなかったが

               届いた本は状態良好で

            なんと

              コレマタ「柳宗悦」のフルネーム署名

               (まったく表記されず写真もなし)

 

          はっきり覚えているし

             資料でも確認したが  

            総和紙 私家版 限定一五〇部とあって 

              ある時期『陶磁器の美』

               玉英堂では

               正札 250,000円也

 

             それが一万円に届かない 。。。

                うーんん 

                  知性計量的に

                この国はすでに溶けている

           

 

 

         ナイジェル・ピークに関しては後で

 

 

       

 

 

         

『逆説の對位法 八木俊樹全文集』 。。

三日ほど前

  「Amazon 」や「ヤフオク!」etc.

     フラフラ遊んでて

       フウッと思い立って

        「日本の古本屋」で 

          八木俊樹を検索すると

           Bingo !!

       なんとナント

  『逆説の對位法 八木俊樹全文集』が

     二冊もある!!!

 高い方が箱なしで

  廉い方が美品だと

    迷わず

      天牛書店の美品を注文

        送料おまけしてくれて

          定価二万円が ジャスト10,000円

      速攻で昨日到着

       2003年刊行だから

        15年経つとは思えない

           栞紐もそのまま

            ほぼミント状態の美品

              総頁数1280ページ

                厚さ8cm

                                                    まさに圧倒的書籍

               むかし手に入れた

           『無形の追想 八木俊樹君追悼文集』1997年刊には

 《 ●なお、先に同時刊行をお約束していた遺稿集『八木俊樹全文集』(仮題)

  については、同文集の編集を一手に引き受けて準備してくれている井上康君

  の作業が難航をきわめ 、、、》

     とあるので実物の刊行まで更に6年を要したことになる 。。。

       

                  

        昨年六月に

     八木俊樹製作の紙による宝石『無の造形』を入手した際

        《  さあ 次は 

          2003年に八木俊樹全文集編集委員会が刊行した

       1280頁の大冊

    『逆説の對位法(ディアレクティーク)』を探すとしよう 》

     

     そう書いてから

       ほぼ一年余で望みが叶ったことになる 。。

           

         箱の

       大きさも厚みも ほとんど同じこの二冊を

          書棚の感じの良い場所に並べよう

 

 

 

 

 

『思想』のない夏の街にて 。。

あまりの熱さに

  岩波書店の雑誌『思想』7月号

    「ヴァルター・ベンヤミン」特集

     買う気になっていた 

       ところが 

         丸善にも 置いてナイ

    『世界』は何冊もあったが

      『思想』はナイ 。。

     そんなものサ

        自嘲しながら

      代用の代役のエキストラとして

       パンフ・PR誌コーナーで

       『大江健三郎全小説』刊行記念

          講談社PR誌『本』頂戴する

        「セブンティーン 第二部」とも呼べる

          単行本未収録小説『政治少年死す』

             採録する『第3巻』

              買おうか/と/も考えていたからだ

           それにしても 

            五木寛之とならんで

         朴訥を装いつ自己宣伝の達者な

          ノーベル賞作家大江健三郎も「商売」を優先させる

            それほど本は売れない 。。

           70年代初頭 海賊版コピーで読んだ

               『政治少年死す』

            『大江健三郎全小説 第3巻』だけ

              あの時代の苦く重たいスーヴニールとして

                書架に置くことも考えたが

                 (ない方がスッキリ/笑。)

                  ま 成り行きダナ

             

              帰宅後調べると『思想』7月号         

               アマゾンでは

                 すでにプレミアムが付いている

                   これは

                新刊配本のパイプが劣化し

                  すでに詰まり始めた

                    ことを表している   

                丸善でセール本

              Barry Miles『hippie』2013年第二版 

                    定価20£を900円でget !    

 

                                BOOKS &BOOZE

            だけど

       サケを買ってると愉しい

          正直に言って

         ホンよりずっと愉しい 

      デンマークのサケでも 

        フランス領の小さな島のサケでも

           世界中のサケが

            日本語のホンとさほど変わらぬ値段で

               手に入る

           印刷物フェティッシュ

             ボトルフェチのぼくにとって

               限りなく愉しい

         しかも

           飲めば必ず酔えることが

             固く堅く保障されている

               ふふん / 笑 。。

         腐りきったニッポン国の

           露骨な商業主義を纏った

            この国の

          堕小説や腐エッセイではもう酔えない!!!

      

                    だからかどうか Amazon

           河原温の限定250部新刊  

          On Kawara『Pure Consciousness』買う

             NADiff a/p/a/r/tでは90.000円over

                Amazon でも約60.000

                                                  古書扱いの40.000円で購入

               届くと

             思った通りシール付「完璧新品」

            あまり売れない高額商品が重複在庫すると

               アマゾンは中古品として捌く

 

            もうひとつ

         勝利報告がある

       リアル書店で『ザハ・ハディド全仕事』を手にし

     彼女の家具がかなり面白いことに気づき

       もっと大部で本格的な書籍をと

        『Zaha Hadid Das Gesamtwerk』2004

                                      German Edition 

                                          Amazon 中古部門にてわずか ¥3.000購入 

                                              これもシールされた全き新本

             驚くのはこれからだ

                                     AbeBooks.com では同書が

             4000ドルから8123ドルまで

                 ちなみに

            8123ドルを日本円に換算すると90万5千円!!

              同じ本が3000円で買える

             ポストトゥルースの時代は

                こんなトコでも実証される / 笑。

 

                          しかし

     最近一番嬉しかったのは

       芳虎 幕末の三連浮世絵

         『東京高輪海岸蒸氣車鐡道之全圖』

            (1864/元治元年)

                 が

       思い通りの額装でデスク前壁面を飾ったこと

          初めて買った浮世絵だった

    これを購入した最大の契機は

        山本義隆

    『近代日本一五〇年 科学技術総力戦体制の破綻』

        である

       この新書の帯にはこうあった

          「黒船から福島まで」

 

      ぼくを挟むように

        老荘机 後方壁面には 

      ラウシェンバーグ初期版画『MARK』1964 

        このU.L.A.E.制作の石版画には

      ロケット状に立てられ

          最高速度達成車

     「スピリット・オブ・アメリカ」号の勇姿が

          左側に書き込まれている

        

      蒸気鉄道とジェットエンジン搭載レコードブレーカー

                                     それら残像潜像に挟まれ

 

            ぼくはぼんやりしてる