六尺/越中/紙オムツ

今和次郎考現学ではないが

多少とも温泉や銭湯に通っていると

否が応でも詳しくなるのが同性の下着である。

 

そして下着は時代を映す。

世代を 社会を 衣服よりも正直に映す。

色気のある話にはなりそうもないので

妙齢のご婦人にはあまり勧めない(笑)。

勿論お読みになって何かの参考になれば幸いである。

          ・

髪の形と下着には共通性がある。

その人が最も華やかで勢いがあって佳かった時代の

形から多くの人は離れない。

女性の化粧がそうである。髪型がそうである。

だからヘア・スタイルを見るとおおよその世代が解る。

同じく 男の下着も世代の刻印を帯びる

白い股上の深いブリーフを身につけているのは60代以上

黒いビキニパンツを穿いているのは艶っぽい50代

40代の柄パンがありカラー・ブリーフもいて

ボクサー・パンツを穿いた30代がいて

今若々しいのは無彩色のボクサー・ブリーフだろうか

少数派として申又や越中褌六尺褌がいる。

そして、今最も新しい下着の形は

使い捨ててある紙オムツだ。

嫁や老妻を気遣ってか申又や越中の下に

紙の襁褓を当てる人たちがいる。

その人達は

さほど少数派ではなくなりつつある。

日本社会の高齢化とともに更に増えるだろうと思う。

21世紀初頭 

我々の持っている一番新しい下着は

Tバックでも紐パンでもなく

男女を問わず

今のところ紙オムツだ。

紙製の襁褓だ。

  !

褌の専門店があるんですね。

結構愉しい。

ご婦人も是非この機会にどうぞ!