山のビーチにて 。。
「人は水辺に棲むべきだ」
は
C.G.ユングの生涯を貫いた理念だが
そこには
「可視化する無意識」
あるいは「浄化可能態としての無意識」の神秘が潜んでいる
ようにおもう
里山の温泉ちかくに移り棲んで二〇年
厭離穢土 濁世を逃れ
一年の大半をビーサンと半ズボンで過ごす
白銀のスカイラインを砂丘に見立て
地球をサーフボードと観ずる
「コズミックサーファー」として
温泉三昧 陋屋宴会の日々
さすがに冬は
Gramicciのロングパンツと L.L.Beanのラバーモカシン
ところが
人生は
複雑にして煩瑣
奇怪かつ面妖
ビーチサンダルが何足かあれば
不自由しないはずなのに
何故か
陋居書架の前には
Church's 黒チェルシーブーツ
JOHN LOBB 薄茶ジョドファーブーツ
フォレストブラウンのキャンバス製6インチ L.L.Bean メインブーツ
ブーツが三足
オブジェのように置かれている
そこへまた一足
Clarks 製ブーツが先週末くわわった
クラークスは二〇代三〇代
デザートブーツをバックル付きも含め四足くらい履いた
クラークス製品は全品英国製造
デザートブーツは6800円だったと
記憶する
その頃は
ワイルドターキーやジャックダニエル
ジョンウォーカー黒など
プレミアム系輸入ウイスキーが一万円近くした
いまのように
ベトナム製のクラークス一足が
ジョニ黒の数倍もするなんて
為替を含む値段価格金銭価値は不思議なことだらけ /笑。
その懐かしい Clarks
今年になって
英国製茶色表皮チャッカブーツ
レザーソール 未使用デッドストック 。。。
完璧新品
クラクラと確信犯的にヤフオク購入 / 笑。
ラバーソール以外の同社製品は初めて
Tony Lama のウェスタンブーツも二足
Barbour のラバーブーツも二足履いた / 笑。
けど
長靴にさほど愛着はないから
老生は
6インチブーツ位のフォルムが好きなのだろう
そうそう
街に下りていくときは
ビーサンというわけにもいかないので
SANDARS の薄茶色したスエードタッセルスリッポン
ブルースエードで舌の長い古い adidas カントリー
一年の八ヶ月は
半ズボンに素足履き
ところで
私見によれば
「樹木は 直立した河川である」
さらに
「雲は 移動しつつある湖沼である」
そう洞察し そう念慮できたら
「人間いたるところ水辺アリ」である
ジンカンイタルトコロセイザンノミズアリ
温泉は湧出する深層無意識であり 羊水であり 廟宇なのだ