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《 柳宗悦 本と偈頌 》 彼についてぼくが知っている二、三の事柄 から 。

 

 過日

    よく晴れた秋のある日

京都の古書肆から

   柳宗悦 畢生の大著『木喰上人作木彫佛』届く 

 ヘルムート・ニュートンの巨大写真集『SUMO』ほどではないが

       縦51Cm  横37Cm  厚さ6Cm

          文字通りの「大冊」

 大正一四年 一九二五年刊

    ときに われらが師は 三五歳

 ちなみに 

    宮澤賢治春と修羅』『注文の多い料理店』は 一九二四年 二八から二九歳の刊行

 ところで

      届いた個体は

  限定三〇〇部の内 甲種第九十五番

状態もとてもよく 

       ほぼ九〇年を経た古書とはおもえないほど

この大冊には 謎があって それは 全体で三〇〇部のうち

  甲種が何部で 未製本の乙種が何部なのか 特定されていないこと

 ただし 柳は 気合いが入っていて  

    ぼくの散見するところ 乙種すべてにも 署名がされていた

日射しが 冬になった先週

   小金井の古書店から

『民藝の趣旨』昭和八年 六〇〇部本 とどく

 『木喰上人作木彫佛』の対極にある 柳の本のなかでも

       おそらく最小の

 『民藝の趣旨』にかんしては 限定二五部の雁皮紙本をふくめ

初版以来の あらゆる再版本も 揃っているはず。。。/笑。

 さらに きのう

  もう一冊 永見眞一さんの

ジョージ・ナカシマからミナ ペルホネンへ』も

 わかわかしさと 時間を経た叡智がともにある 

   愉しい本だ

     ぼくの 晩年

 この 愚かしすぎる濁世を捨て 

   鬱勃たる 厭離穢土の かんかく

  それは まるで 

         阿頼耶識 からの 指令だ

 かくて

  陸沈 遁世 隠遁する者として

  ゆるくおだやかになった 美と真理へのパッションは

     一〇代 二〇代からの変わらぬ「趣味 / gout」

  柳宗悦 と George Nakashima

          に費やされるだろう 。。。。