書籍としての ON KAWARA あるいは 「虚無への供物」 。
英国 グロスターの書肆 The Book Depository から
David Zwirner 画廊 この春の展観図録
『On Kawara - Date Painting(s) in New York and 136 Other Cities』が届いた
二八〇数頁もある 堅背の分厚い大判カタログ
註文したのは 五月一日
送料無料 GBP 47.50 (邦貨にして約6,150円)
N.Y.C. の画廊出版物が なぜグロスターから届くかというと ここが一番安かったから / 笑。
ON KAWARA / 河原温の本は
虚無の遺骨である
虚無 そのものは
老子のいう 混沌 や 道 無 や 虚 と同じく 現象化できない 物象化しない
が
ON KAWARA は 日々 泡よりも速く 光より淡く 宇宙そのものとして 儚く消えていく
記憶装置としての時間「日付」という 大いなる虚無の位牌を
物神崇拝者たちのために 絵画作品/商品 として つくり
虚無となった時空の遺影を 出版する
老生は 遺された「虚無の遺骨」を蒐集
書架や机のうえに 合祀する
明るい ニヒリズム としての蒐集行為
それは 虚無への供物として
ON KAWARA BOOK (S) を 内側の見果てぬ青空 碧い虚空に捧げる 行為 だ
つまり
ヴァレリーの 海と美酒に代えて 。。。