あえて今、いつまでも「小説を読んでいるオトナたち」を批判する/笑。

あまり「他人/ひと」に必要以上の興味や関心をもたないぼくでも 不思議に思っていることがある。

それはいい年をしたおとなたちが「小説」を読むのをまるで良いことのように

あるいは立派なことのように思っているらしい ことだ。

新聞や小説を読む習慣など百年前ならいざ知らず いまでは褒められたことではない/笑。

「小説」についてかつて石川淳が「大人の説ではなく、小人の説だから小説なのだ」と言う意味のことを書いていた。

もう一つ 

若い頃に渡米してアメリカに帰化したある婦人から「日本ではオトコのおとなが小説を読んでいるのが不思議な感じがする」と

示唆されたことがある。

「小説なんて作り話だからアメリカではおんな子どもの読むモノだ」と彼女はきっぱり断定した。

それも「どちらかといえば賢くない」老婦人はそう強調した。

それでだろうか ぼくは村上春樹の新作をてっきり『 I Q 8 4 』だと思い込んでいて

それにしても 現代日本を代表する抜け目なく善良な大ベストセラー作家は 

大衆と 

自分では知的だと思っている「高学歴な大衆」(ラベルの多いブランド西瓜のようなもの)に売りつけるためとはいえ 

あざといタイトルを付けるなぁと感じていた ←いやホントの話。

だから発売まもなく

見るともなく聞いていた夜九時のNHKニュースで「いちきゅうはちよん」と発音されるのを聞いたとき 腰が抜けるほど驚いた/ 笑。

ひとびとは自分では自家製の「夢」もみられず 既製の夢マボロシを買ってくるのが当たり前の時代になっている。

そして ほとんど誰も そのことを不思議に思わないし 思えない。

それこそが 超・商業主義社会の完成 だと思う。

資本主義の終わりとか マルクス主義の再検討とか 寝惚けたことを 言ってる 場合かよ/笑。

足りないあたまで(も) 自分で考えることから始めるしかない はずです。

             ・         ・

蛇足をつけると現在の発展した藝術的商業主義社会における村上春樹のポジションは 

ちょいむかし風な 大江健三郎五木寛之 の長所/商品性を抽出した存在ですね/笑。

だからこそ 売れるんでしょう。普段は本なんか まるで読まない人が買うからこその

ビッグセールス ウルトラヒット です。

 あ、そうだ。大江+五木+トットちゃん現象かも  

ぼくらしく罵詈讒謗をのこすと 現代のこの国の小説家たちは基本的に「画の描けない漫画家」に過ぎません。

出来合いの夢を売る商売としては 漫画家たちの方がむしろ 飛躍的で堅実で優秀です/笑。

なによりの証拠に マンガから もっと楽な小説に転向した人はいても 逆はいません。

        よーく考えるに 値する事実だと思ます 。。。