《 断じて日本は終わる。》
「断じて日本は終わる。」とは 穏やかでないが
ぼくの言葉ではない。鶴見俊輔の喫緊の発言である。
昨年の暮れ 書店の雑誌棚で 特集題に惹かれて手にした
『現代思想 2007年12月臨時増刊号』総特集=戦後民衆精神史
での『集団が動きはじめる時』という巻頭インタビューを〆括る言葉だった。
《 断じて日本は終わる。
私はもともと親爺と爺さんを比較していて その直感はあったんだ。
八〇年経って確認するね。自分の中の目利きによると 未来はない。》
まるで
嬉しい報告をする聡明な子どものように鶴見さんは明るく言い切っていた。
ぼくは 妙にホッとした。
ぼくに言わせると
日本だけではなく すべてが「手遅れ」なのだ。
そこから 始めよう。
人類の敗北を認めた上で
なるべく優雅に静閑に悠々と幕引きを 始めよう。
「地球に優しく」などという言葉を平気で遣えるのは
鈍感すぎる人たちだけだ
あるいは この期に及んでも金儲けしようとする商業主義者
それと 単なる我執我欲の亡者たちに過ぎない。
人間こそが「地球に異常繁殖した癌細胞」なのだ。
宿主にやさしい癌、、、 人体に親切な癌疾があっただろうか、、、。
安心しよう 断じて日本は終わる。
世界にも人類にも未来はない。