Jean-Paul GAULTIER/ゴルチェ手拭い

時間は面白い

加齢とともに

段々現実と非現実の境界が淡くなり

閾も低くなる

本当にあった事かどうかも

徐々に、どうでもよくなる。

でも雑多な記憶の堆積の中から

ゆらり浮き上がってきたから

想い出を電子的に変換してみる。

随分とむかし

ゴルチエというデザイナーに会った

撮影を覗いたのか……何だったのかスタジオだった。

彼がオンワード樫山と契約してまだ間もない頃だと思う

黄色と緑と赤をアフリカ風に巧く使ったプリント生地が

何だか気に入って端切れを貰った

丁度手拭いくらいの切れを

頸に捲いていたら

それを見たJ.P.Gがその布にサインしてくれた。

ボクも彼もまだ若かった。

ゴルチエ手拭いと称して

ボロボロになるまで頸にまいて愛用した。

それだけか……

そう。

リバティプリントで想い出した。

面白くもない(笑)。