18・大竹伸朗

写真とデッサンによる大竹伸朗18歳/青春の記録。

北海道野付郡別海町の牧場で過ごした一年間。

28年を経て、この5月に出たばかり。

初々しく荒々しい力に充ち

青春の悶々としか云いようのないものに苦しむ魂と

 

剥きだしで迫る現実が拮抗した記録。

希有なドキュメントであることは確かだが 

特に写真がいい。

腐ったように達者な商業写真を見慣れた

眼に

動物。犬、猫、牛、子ども、働く人達

の生[ki]の姿が

優しく 刺さる。

大竹伸朗の数ある本の中でも

特筆に価する「作品」になるだろう。

こんな言葉がある。 

【思いの形は目に見えない

それは見たとき消えるのだ

見たと思うと消えるのだ】

青山出版社 刊 5500円

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