本の行く末(蔵書について)

もう店を畳むと言う古本屋さんで幾つか本を購った中に、斉白石の畫帖があった。

読んだか読まなかったか判らぬほど綺麗な本。

扉に蔵書印。

丁寧に押されたそれに,どこかで見た記憶がボンヤリ浮かぶ。

 

磯崎新だったか、それともあの人だったか。

それは大判の建築写真の本だった。

 

扉に同じラテン語の言葉が上質な朱泥で押されていた。

あの本は買わなかったが、

その古本屋も間もなく代替わり。

建築。

ラテン語

蔵書印。

畫帖。

文人畫粹編』

中央公論社刊・・・

 

あの人しか居ないかな。

不思議な縁。