温泉水特急とアインシュタイン

冠雪した庭の樹に

   ひよどりが来て 

     なにかつついてる

    雪があっても彌生三月

      もう春だ

 

     引越は無事おわり

       丸一日の空白だけで

         高速化した無線LANも開通した

              嬉しいほど

            本気ではやい

        

           安心安堵して

        コズミックサーフィン(温泉沐浴)

             を兼ねて

          ミネラルウォーター運搬

         週に三回ほど運ぶ温泉水

          珈琲とあらゆるお茶・炊事炊飯・氷まで

           口にするすべての

            水をまかなってきた

         旧陋屋は

        温泉からママチャリ五分

         (それが最大の魅力だった)

      新苫屋からは

     往路の登りで十五から十七分

      温泉水10リットルタンクをカゴに積んで

       ダウンヒル特急で無事帰宅まで12分

       (三箇所の信号機がオール緑だと10分!)

 

        万事快調 。。

           

          室内には段ボールがまだ山積み

              でも

           ぼつぼつ

              平穏な日々

                取り戻しつつある   

   

           最晩年へ向けて

            ここでの暮しに

              いつも胸の裡に掲げたい

                「ことば」がある 

 

                Stilles  bescheiden  Leben

            そう記されたアインシュタインのメモだ

               直訳すれば

                                                『 静かで謙虚な暮し』

                  だろうか

                    

  

         《     閑かで控えめな暮しは、

         絶え間ない不安に晒された成功の追求よりも

             多くの悦びをもたらす       》

    

                 Albert Einstein

                                                                   November 1922 Tokyo