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C.G.Jung  Robert Frank  J L G   Giacometti Le Corbusier Tinguely  Klee

日記

 

 [Mai 68] 「68年5月革命」研究は 

    「ナチスドイツ」「スペイン市民戦争」とならぶ ぼくの二〇世紀研究の重要なセクション

       コリン・コバヤシ訳 ローラン・ジョフラン『68年5月』を読んでいて

         ふとこんな部分に眼が停まった

    《 ルーアンのそばのルトレでは、造船所が無期限ストを宣言する。ロディアセタ社でも、

      ルクルーゾの製鉄所でも同様だ。一七時には、デモ参加者は三〇万を数える。

      ノール・アヴィアシオン、イスパノ=スイザ、バブコック、ベルリエ、ローヌ=プーランク

      操業停止する。二二時の時点でスト参加者は六〇万人に達する。》

         「第二部 15 五月一五 -- 一六日 機能停止するフランス」より

     赤毛のダニーこと ダニエル・コーン=ベンディットや ゴダールの『中国女』と並んで

       五月革命の文脈のなかに古体な「イスパノ・スイザ」を見出すのは

          新鮮な感覚だった

            当時はクルマを生産していないから 航空機のエンジン工場だろうか

        スペイン・スイスを意味するHispano-Suiza

     ブガッティ デューセンバーグ等とならぶ 高性能車を極少量生産した過去の超高級車メーカーである

  いま自動車業界は途絶した高級ブランドを再利用することに熱心で 

     ブガッティあるいはマイバッハなどとともに イスパノ・スイザが復活する噂も今世紀初頭にあった

        が それはまた別の話

 

     さて 並行して読んでいた『目幸黙遷論考集 危機の世紀とユング心理学』読み終わる

       仏教とりわけ浄土真宗ユング心理学 両方に通じている老師 Miyuki Mokusen

          法然親鸞ユング 「坊守」あるいは荘子ユングなど 

             東西の精神深部を統合的に考えるうえで貴重な「角度」を得た

     《 易経などを読みますと、道の定義ですが、皆さんこれを覚えておられたら非常に役に立ちます。「一陰一陽を

      之れ道と謂う」。訳しますと、“ One yin 0ne yang : that is Tao. ” 》  「第2章「個性化」について」より

     《 私の理解するところによれば、「個性が十分に組織化された人間」という表現でユングが意味しているのは、

      E・エディンガーの言葉を借りると、「個性化しつつある自我」(the individuating ego )である。個性化しつつある

      自我とは、自我すなわち意識の中心が、自己/セルフと対決する弁証法的プロセスの中に深くかかわっていることである。

      ここで自己/セルフは「意識と無意識の中心であり、かつその両方を包み込む全体である」。》  「第10章 自我機能の文化的基盤」より

                ところで C.G.ユング 

      さらに ゴダール タァンゲリー コルビュジエ ジャコメッティ ロバート・フランク クレー アルバート・ホフマン

        彼らすべてに共通する因子がおわかりだろうか

          わかったヒトはかなり「前衛藝術」に造詣がふかい

             二〇世紀文化に大きな影響を与えた ある種の「革命家」ばかりだが

          この全員がスイスに生まれている

      そして藝術と表現に衝撃を与え 視覚的な大変革を遂行した

         ユングにしても『赤の書』をみれば 彼がいかに視覚的な人物だったかよくわかる

           存命しているのは ジャン・リュック・ゴダール ロバート・フランク 。。

              ふたりは ローリング・ストーンズの映画を撮ったことでも共通する

            ル・コルビュジエ パウル・クレー ジャン・タァンゲリー アルベルト・ジャコメッティ

              偶然LSD-25の薬効に気付いた アルバート・ホフマンは二〇〇八年 一〇二歳まで生きた 

                 ホフマン博士を視覚の革命家に加えるのは 一種の趣味である

   長いあいだの懸案だった

    『Looking In: Robert Frank's The Americans: Expanded Edition』購入

   

      この際ついでに

        操上和美.がロバート・フランクを撮った『ROBERT FRANK 回遊』1992年

           横田茂ギャラリーでの個展図録 購入

    

               ROBERT FRANK by RICHARD AVEDON

                 アベドンの作品としてもフランクの肖像写真としても大好きな一枚

                         ☆

  今でこそ人口八〇〇万人を超えているものの コルビュジエユングが生まれた一九世紀後半 スイスの人口は

  わずか二五〇万人だった 二〇世紀に差しかかる一九〇〇年段階でも三〇〇万人ほど 。。。 

  それがなぜこれほど独創的な人物を多数生み出したか  スイスの製薬会社サンド社の研究所に永年在籍したホフマン博士と

  ほぼ終生チューリッヒを根拠地としたユングをのぞいて 

  みなそれぞれ若い頃に出奔した フランス ドイツ アメリカなどで才能を開花させる 

  淡水と海水がいりまじるところで美味しい魚貝が育つように 才能の成長には「移動」「摩擦」を必要とする側面があるらしい 。。