Memento mori / Che Guevara の眸。

気の滅入るような冷たい雨降りの五月だから死んだおとこの話でもしよう。 (ただし15歳未満のひとと死に過敏なかたにはお薦めしません) それはこの春の本屋のことだった。 ふと見るといつの間にか「ゲバラ本」が増えていることに気が付いた。 どの一冊だったか未見のものをパラパラ捲っていると 驚くようなことに気が付いた。 それまでぼくの中で死んだ革命家は眠るように死んでいた。 それがまったく違う写真を見た。初めて視た。 家に帰り あれこれと検索してみた。 多くの写真が見つかった。 そこでのチェは眼を閉じ眠っているのではなく、まるで意識があり怒っているかのように眼を見開いているのだ。 ほんとうに驚いた。横たわってはいてもまるで弁慶の立ち往生である。 エルネストの死からほぼ四〇年 ぼくは CIA 側からの情報による誤ったイメージを脳裡に画いていたことになる。 おそらくそれは 彼の銃殺による死が「殉教した聖人」の死として拡まるのを妨げるため 死骸にし「黙らせる」だけではこと足りず 無理矢理に眼を閉じさせた写真のみを公開したのだ。 処刑のあと載せられた軍用担架のなかでも彼は明らかに眼を見開いていた !! そこには死を 銃殺を 恐れることなく死んだ彼が現前している。 いろいろ調べるとその前後写真がいろいろ出て来た。 しかし 最後はやはり笑顔の写真で終わろう。 それから間もなくネット上ではこんなニュースも観察できた。。。