GroundZero/資本主義ふたつの停止原基。

あれから既に四年が経った・・・

〈もし垂直に立った高さ417メートルの構築物が417メートルの高さから望むままに変形しながら水平面上に落下し、資本/空間の単位の新しい形を与えたならば。〉

二つの「停止原基」は極度に縮小した資本主義である。

Marcel Duchampが1913年英国旅行中に考えついた

偶然性を固定する定規は

「三つの基準停止装置」とも呼ばれる。

私の眼には

国際資本主義の総本山の跡地

廃墟としてのGlobalization的象徴たる

GroundZeroが

広大な「2001年製の停止原基」

もしくは

 

巨大な故に距離と価値、理想を喪失した

「資本主義の基準停止装置」

に映る。

更にデュシャンに憑依された眼には

1920年マン・レイが撮影した

デュシャン作品「埃の培養」が

美しいように

上空から撮った現実の模型のような

「埃のグラウンド・ゼロ」も美しい。

旧いカール・リヒターの『マタイ受難曲』を

聴きながら想う

喪われる事で再生した【美】を想う。

視えない【死】を想う。

↓81年を経て巨大化/顕現した「埃の培養」。