Raoul Dufy/“海と樂隊”

他の人の意見は識らないけれど

デュフィドビュッシーはとても良く似ている。

一言で云えば それは

19世紀的 重苦しさ堅苦しさからの逃走。

今世紀 イヤ 20世紀初頭の芸術家は皆そうじゃないかという意見も あるでしょうが

この二人は 海や空気やその光に 何事かを見いだした。

或いは 音 かもしれない。

 くり返し 繰りかえし 繰り返される波の音は

もはや音とは 呼べないだろう。

海としか呼べない存在。

岸邊に立つ 人。

水邊に佇み 光を浴びて 歓喜する 姿。

歓喜なのか 放心なのか 恩寵なのか・・

19世紀末の仏蘭西は 新たな海の姿を見いだした。

水着は その頃の発明品ではなかったか。

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肩の力を抜いて 堅苦しい服を脱いで 光を浴びて

軽い筆のタッチ 明るく淡い色彩

そこに始まる 

大空に吸い込まれ 海に溶けこむ 魂の交響楽

心のシンフォニーが 今も 

デュフィの画面には響いている・・・ ・

     飽くまでも 明るく 軽く

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今日も 冬の陽射しが あなたへの 恩寵たらんことを!

          ・