拡大模型を作るフランク・O・ゲイリー

スペインのビルバオに新しいグッゲンハイム・ミュージアムができた時、不思議な感動があった。

チタンで覆われた奇怪な建築。

その後もゲイリーの造る建造物は独特なフォルムを地上に曝し続けた。

現在ではその独特なインパクトが何に因るものか判っている。

彼は例えば紙をねじ曲げる、

そのときできた形をそのまま200倍にして、図面を作る。

かなり変わった技法だ。

だから彼の建築は模型の一種なのだ。

オリジナルはその小さなねじ曲がられた紙だ。

マルセル・デュシャンを惟わせる。

あるいは雲形定規を拡大させたもう一人のフランク

画家・彫刻家フランク・ステラを。

世界はリンケージしている。