2006-03-29から1日間の記事一覧

寺田寅彦とお化け。

寺田が『化け物の進化』という随筆でこんなことを書いていた。 《 化け物がないと思うのはかえってほんとうの迷信である。 宇宙は永久に怪異に満ちている。 あらゆる科学の書物は百鬼夜行絵巻物である。 それをひもといてその怪異に戦慄(せんりつ)する心持…

耽奇漫録

物欲界に燦然と輝く名著。 所有欲、顕示欲の古典にして聖典。 江戸文政七年(1824)から八年にかけて 数寄者たちが持ち寄った珍品奇物の記録。 雑学者山崎美成を中心に、 曲亭馬琴、谷文晁も加わった耽奇会の圖録。 その背景には博物学的趣味人木村蒹葭堂の影…